vol.47 富山大学
2019年7月31日掲載
富山駅から路面電車に揺られて約20分。緑あふれる美しいキャンパスが、富山大学の五福キャンパスです、今回はここの「エネルギー変換工学研究室」におじゃまし、お話を伺いました。30名近い大所帯の研究室は2つのチームに分かれ、一人ひとりが自分の研究テーマに打ち込んでいます。学生の自主性を大切にする自由な雰囲気が特長の研究室です。
※2019年5月現在。文章中の敬称は略させていただきました。
将来の人生に有利と考えて電気工学の道へ
まず、皆さんが電気工学を学ぼうと思われた動機について教えてください。東さん、お願いします。
東:私は、高校生の時に物理の授業で電気回路について学んだことがきっかけです。とても楽しい授業で、特に回路計算の問題を解くのが好きでした。ただ、大学に入ってからの電気回路の授業は難しくて、あまり楽しむ余裕はなく、必死になってついていきました。
現在の研究室を選ばれた理由は何でしたか。
東:私はずっとファストフード店でアルバイトをしているのですが、そのアルバイト先の先輩が同じ研究室にいたことがきっかけでした。この先輩の自由な生き方にはすごく憧れていて、自分もこの人のようになりたいと考え、自然と同じ研究室を選びました。
続けて田中さん、電気工学を学ぼうと思われた動機は何でしたか。
田中:実は父が工業高校の教師をしていたことで、私も幼い頃から工学全般に関心がありました。ただ専門的な知識は何もなかったので、大学で基礎から学びたいと考え、工学部に進みました。電気工学については、将来的にものづくりに携わりたいと思ったことがきっかけです。実は化学にも興味があったのですが、就職のことを考えれば化学より電気の方がずっと有利だと思いました。
なるほど。お父様は何かおっしゃいましたか?
田中:ええ、父は「電気を勉強しておけば、一生食いっぱぐれることはないだろう」と喜んでくれました。
研究室を選ばれた理由を教えてください。
田中:エネルギー系に興味があったことと、研究室の雰囲気に惹かれたことです。先ほど東さんが先輩について“自由”ということをおっしゃっていましたが、私も研究室見学でこの研究室に足を運んだとき、とても自由な雰囲気が感じられ、ここなら自分の思ったように研究生活が送れるのでは、と考えました。先生方のお人柄も、とても優しそうでしたし。
では、松野さん、お願いします。
松野:私の動機も田中さんに近くて、電気は就職に強いと考えたことが一番の動機です。もともと高校時代は物理が得意でしたし、その延長で電気を学んでおけば就職に有利になるのではと考えました。また、昔から人の助けになるような仕事がしたいと思っていて、生活に欠かせない電気の専門家になれば、きっと社会から必要とされる仕事ができると考えました。
なるほど、就職に強いというのは確かに大きな魅力ですね。では研究室を選ばれた理由はいかがですか。
松野:私も研究室見学をしたのですが、そのとき目にした三次元移動用磁気浮上装置(※1)に驚いたことが一番のきっかけです。天井から吊された制御磁石の下で浮遊体が自由にくるくると動き回る様子を見て感動し、自分もこの研究室で勉強してみたいと思いました。
(※1)三次元移動用磁気浮上装置とは、天井から吊された電磁石の下で、永久磁石を使った浮遊体を、自由に移動させる装置のこと。
バックナンバー
- vol.56 近未来の研究で世の中に新しい価値を提供したい。
- vol.55 地球にやさしい先進的な研究で電気工学の可能性を広げたい。
- vol.54 多様な研究を通じて、電気工学の可能性に挑戦したい。
- vol.53 電気工学の研究を通じて、本格的な再エネ時代に貢献したい。
- vol.52 モータの研究を通じて、電気の新しい可能性を拓きたい。
- vol.51 身近なテーマの研究に打ち込み、より快適な社会づくりに貢献したい。
- vol.50 逆風の中でも志を高く持ち、研究活動に打ち込みたい。
- vol.49 技術力で地球にやさしい社会づくりに貢献できるエンジニアを目指したい。
- vol.48 太陽光発電出力予測シミュレーションなどを通じて、再生可能エネルギーの普及に貢献したい。
- vol.47 自由な研究環境の中、自分ならではの研究テーマを通じて成長したい。
- vol.46 高温超電導の研究を通じて、さまざまな社会課題を解決したい。
- vol.45 幅広い電気エネルギーの研究を活かして、 未来の可能性を大きくしたい。
- vol.44 自由な環境で研究に打ち込み、社会からの期待に応えたい。
- vol.43 "雷"の研究を通じて、快適で安心な生活を支えたい。
- vol.42 先進のモーター研究を通じて、 将来の夢を叶えたい。
- vol.41 高専で専門性を磨いて、将来の選択肢をひろげたい。
- vol.40 グローバルな視点を持ちながら、 日本の電力を発展させたい。
- vol.39 風通しのよい自由な研究室で、電気の幅広い魅力を追求したい。
- vol.38 先駆的な研究テーマで、 太陽電池をもっと進化させたい。
- vol.37 生活に身近な研究を通じて、社会のために貢献したい。
- vol.36 パワエレの専門性を武器に社会のニーズにこたえたい。
- vol.35 電磁界を応用した先進研究で 暮らしを便利にするものづくりに貢献したい。
- vol.34 パワーデバイスの先進研究で、省エネ社会を目指したい。
- vol.33 高電圧・大電流を学んで 社会に大きな貢献をしたい。
- vol.32 電気の研究を通じて交流を広げ、 日本の未来に役立ちたい。
- vol.31 風力発電の未来を、もっと広げたい。
- vol.30 電力技術で世界の エネルギー問題を解決したい。
- vol.29 超電導技術で、 未来の社会を支えたい
- vol.28 先進の技術と知識で、 これからの電力を支えたい。
- vol.27 パワエレ技術を活用して、 社会に貢献したい。
- vol.26 放電プラズマで、 夢の技術を実現させたい。
- vol.25 電力システムの研究を活かし 社会の第一線で活躍したい。
- vol.24 自分たちが開発した技術を、世の中へ出したい。
- vol.23 電力を学んで安定供給を支えたい。
- vol.22 世界中の人の生活を支える技術者になりたい。
- vol.21 電気工学で社会インフラを支えたい。
- vol.20 世界に通用するエンジニアになりたい。
- vol.19 電気工学で様々な社会問題を解決したい。
- vol.18 太陽光発電・風力発電を、普及させたい。
- vol.17 日本に新たな電力システムをつくりたい。
- vol.16 電気を上手に使う、省エネ社会を実現したい。
- vol.15 電気で土壌汚染を解決したい。 CVケーブルを守りたい。
- vol.14 電気工学で世界を舞台に活躍したい。
- vol.13 日本、そして世界の電力・エネルギー分野に貢献したい。
- vol.12 送電設備の建設にかかわりたい。電気の面白さを子供たちに伝えたい。
- vol.11 発展途上国を助けたい、 地元に貢献したい、日本の電力を支えたい。
- vol.10 生活を豊かにする製品をつくりたい。 社会インフラを支えたい。
- vol.9 電気工学で環境問題を解決したい!
- vol.8 将来の夢へ、電気工学の知識を活かしたい
- vol.7 これからの日本の電気を私たちが支えたい!
- vol.6 世界中のインフラを、システム工学で支えたい。
- vol.5 超伝導で、がん治療に貢献したい。省エネルギーを実現したい。
- vol.4 電気で、身近な暮らしを楽しくしたい。女性技術者として活躍したい。
- vol.3 最先端プラズマ技術で、社会に貢献をしたい!
- vol.2 夢は、海外で暮らしたい。世の中に新しい 仕組みを創りたい。電気工学が役に立つ!
- vol.1 電気工学は、社会に役立つ研究であり、手に職がつく学問だと実感しています。
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