モールド変圧器用エポキシ樹脂中の部分放電の進展機構の解明と劣化診断技術の開発
採択年度 | 2024年度 |
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研究者氏名 | 宮崎大学 農学工学総合研究科博士後期課程 D1 SWE ZIN LINN HTET |
萌芽研究テーマ |
B:エネルギー利用技術の高度化・省エネ化への挑戦
C:電力インフラの信頼性・環境調和性の向上への挑戦 |
研究概要 | 現在、稼働期間が20年を超える変圧器が増大している。これらの変圧器では、絶縁材が経年劣化し、耐電圧強度や機械的強度が低下する可能性があり、更新時期を見極めることが重要となっている。例えば、変圧器巻線部がエポキシ樹脂でモールドされたモールド変圧器の場合、絶縁体の注型作製過程におけるボイド残留や溶媒が揮発することによってボイド型欠陥が生じる可能性がある。また、絶縁体の硬化時及び機器使用時の熱サイクルによっては、剥離型欠陥が生じる可能性がある。このような欠陥部においては、欠陥内部の電界が部分放電(PD)開始電界以上であるとPDが発生する。同PDは、最終的には、電気トリーの進展により絶縁体が切削され機器の絶縁破壊に至る。そのため、PDの挙動及び発生から絶縁破壊に至るまでの過程を明らかにすることはモールド変圧器の保守の観点から重要である。 本研究では、不具合事象が発生しているモールド変圧器のボイドを模倣し、且つ絶縁紙を含む電極を作製して、PD及び電気トリーが絶縁破壊に至るまでの過程を明らかにする。加えて、各種センサ(電流センサ、電磁波センサ)で計測してデジタル変換した中で、絶縁劣化の指標となる必要情報のみをPCやクラウドに転送してPDを傾向分析するシステムを構築する。 |
この研究に関連するキーワード |
※研究者の職位・所属は、採択当時のものです。
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