なぜ、カミナリはジグザグに落ちていくのか?

2017年8月掲載

雷は一年中起こりますが、夏の雷は特に激しいため、俳句では夏の季語とされて風物詩になっています。皆さんも一度は、ジグザクに落ちる雷を目にしたことがあるのではないでしょうか。

雷の正体は、中学で習った"放電"

落雷とは、雷雲の下層にたまったマイナスの電荷(電気の量)が、地面の プラスの電荷に流れて放電する現象で、雲と地面の間の火花放電と考えられています。具体的には、空気は電気を通さない絶縁体ですが、高電圧がかかるとイオン化(中性でなくなる)して、絶縁破壊を起こしてしまうのです。放電とは、電気を通さない絶縁体に高い電圧をかけると電流が流れる現象のことで、中学や高校の理科で習った記憶がありますよね?

電気の通りやすい場所を探して、ジグザグに

それでは、なぜ雷はジグザグに進むのでしょうか。雷は、雲と地面の間に流れるとき、イオン化の進んだところや湿気が多いところなど、空気中の電気の通りやすい場所を探しながら進みます。そのため、ジグザクに落ちていくように見えるのです。

昔から雷は「地震、雷、火事、親父」と、怖いモノの代表格として恐れられてきました。実際に、雷の電圧は数十億ボルトに達して、現代でも様々な雷害が起きています(私たちが使う、家庭用の電圧は100ボルト)。このように豪快なイメージがありますが、実は非常に賢い動きもする不思議な電気が、雷なのです。

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