愛を表現した通信技術で、ニューヒロイン誕生

女性ふたりで、ロボコン大賞の栄誉に輝く

ロボコン最高の名誉"ロボコン大賞"に輝いた広島商船高専の『新!!シンデレラの巻』。このロボットは、女性二人がメインで製作しました。ストーリーは、シンデレラと王子(ジーク)の結婚式を表現したという女性らしい感性溢れるもので、観客に新鮮な感動を与えてくれました。そして、安定感と華のあるロボットのパフォーマンスは、大いに国技館を楽しませてくれました。

何か得体の知れない、多足歩行ロボットで登場。続いて、変身パフォーマンスで人型ロボットが現れ、なんと鉄棒で大車輪を行いました!惜しくも一回戦は、完走はならなかったものの、そのパフォーマンスは大いに会場を沸かせました。

50点の高得点をマークした、ファーストステージの演技では、手動ロボットの王子が冠(ティアラ)をプレゼントポール上でキャッチ。そのまま、自動ロボットのシンデレラに、ティアラをプレゼント。続いて、2台で仲良くペアダンス。そして、スターゾーンへ向かって、シンデレラがローリングジャンプ。素敵な愛の舞を見せてくれました。最後は、スターステージへ王子が倒立で上がり、シンデレラを迎えるところで惜しくも時間切れとなりましたが、見事にファーストステージを突破しました。

その後、準々決勝、準決勝へ駒を進めましたが、準決勝で惜しくも敗退。しかしながら、終始、安定したパフォーマンスを魅せた広島商船高専は、大きな歓声を場内から浴びていました。

二種類の通信で、電気回路を動かす

女性二人で製作した『新!!シンデレラの巻』。苦労したことを伺いました。

「一番苦労したのは、つくっても、つくっても、歪みができて補強の繰り返しだったことです。色々なものを組み合わせて、つくっては分解していました。まぁ、二人で口喧嘩しながら製作しました(笑)」(広島商船高専のお二人)。

また、電気工学上で工夫した点を伺うと、「実は電気回路は、先輩達から受けついだものを使用しました。でも、その電気回路をどう動かすかということが今回のポイントでした」。

「電気回路を安定的に動作させるため、王子は電波、シンデレラは赤外線による操作にしました。そのため、私たちのロボットの重量に占めるの通信機器関係の割合が多くなっています。通信の制御は非常に難しく、なかなかうまくいきませんでした」。

お二人はまだ2年生。当然、来年に期待がかかりますが、
「来年は、ぜひ電気回路の製作などにも挑戦してみたいです」と、ロボコン大賞受賞の興奮を抑えながら、二人のニューヒロインは語ってくれました。

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