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ついに“ハリー・ポッター”シリーズの最終巻となる『ハリー・ポッターと死の秘宝』の日本語版が7月23日に発売されました。11月にはシリーズ第6作目の『ハリー・ポッターと謎のプリンス』の映画版も公開予定。もう何回目になるか分からないハリー・ポッター・ブームが、日本中でまたまた沸き起こっています。
■現代のおとぎ話「ハリー・ポッターと賢者の石」

『ハリー・ポッター』は、それまで全く無名だったイギリスの女性作家J.K.ローリングが書き下ろした魔法使いの少年達の冒険小説。第1作目『ハリー・ポッターと賢者の石』は、1997年に発表されるや大ヒットとなり、全世界65言語に翻訳され、4億部以上の出版という快挙を打ち立てました。2001年には映画化されて、これまた世界中で大ヒット。『スターウォーズ』や『スパイダーマン』などを抑え、全世界興行収入ランキングでは歴代4位にランキングされています(2007年現在)。
イギリスが生んだ小説としては、すでに“シャーロック・ホームズ”シリーズと並ぶスタンダード作品になっており、現代のおとぎ話とも言える存在です。
■神秘の力“浮遊術”
『ハリー・ポッターと賢者の石』の作品世界では、“浮遊術”がキーワードのひとつになっています。ハリー・ポッターは、入学した魔法魔術学校の講義において、魔法使いのもっとも基本的な技術は“浮遊術”だと教わります。物語の前半部のハイライトとなるのも“浮遊術”。架空の球技“クィディッチ”のシーンでは、空を飛ぶ魔法のホウキに乗り、スリルあふれる戦いを繰り広げます。
ハリー・ポッターの世界にかぎらず、物が宙に浮いたり、人が空を飛んだりする物語や伝承は世界各地に残っています。
いちばん有名なのは、『アラビアンナイト』に登場する“空飛ぶ魔法の絨毯(じゅうたん)”でしょう。中国の『西遊記』でも孫悟空が仙術を駆使して觔斗雲(きんとうん)で飛び回り、日本でも空飛ぶ天狗が山の神として祭られてきました。表現のカタチはお国柄で違いますが、“宙に浮く”“空を飛ぶ”という現象には、神秘的な力が作用していると思われてきたようです。しかし、やがて飛行機の発達とともに、物体を宙に浮かせるような未知の力の追求は、非科学的で荒唐無稽な考え方となり、おとぎ話の世界に追いやられてしまいました。
ところが、20世紀前半に、空気の浮力などの利用なしに物体が宙に浮く不思議な現象が発見され、科学的に大きくクローズアップされるようになりました。それが超電導体による“マイスナー効果”です。


