vol.16 千葉大学

電気を上手に使う、省エネ社会を実現したい。

学生インタビュー vol.16

電気を上手に使う、省エネ社会を実現したい。

千葉大学 佐藤研究室
小原 秀嶺さん、斉藤 杏実さん、大塚 浩司さん

千葉大学・佐藤研究室は、パワーエレクトロニクスを専門とする研究室です。パワーエレクトロニクスは、地球環境やエネルギー問題を解決するために不可欠な電気工学分野です。

※パワーエレクトロニクスに関しての詳細はこちらをご覧ください。
身近な電気工学第2回「パワーエレクトロニクスとボランチ」
※2011年8月現在。文中の敬称は略させて頂きました。

学生生活も、パワエレ並みのON/OFFの切り替えで

1日のスケジュールはどんな感じですか。

小原:朝9時にきて、夜は暗くなったら帰ります。先生がよく言っているのは、「朝起きたら研究室に来て、夜になったら帰る。人間として当たり前の生活をしよう」ということです。実験は安全面も重要なので、基本的に日中ですね。

サークルやアルバイトはやられていますか。

斉藤:平日の昼間は、みんな研究室にいるので、バイトやサークルは、平日の夜や土日を使っています。私は、エレクトーンサークルと、市役所でアルバイトをしています。

大塚:私もどっちもやっています。土日に野球のサークルをやって、平日の夜に居酒屋でアルバイトをしています。だから、普通に朝9時頃に来て、アルバイトの日は7時前に帰る感じの生活です。

小原:私もそうですね。サークルはバスケットのサークルに入っています。アルバイトは、学内のTA(ティーチングアシスタント)をやっています。

斉藤さんにお聞きしたいのですが、佐藤研究室で女性は斉藤さんだけですか。

斉藤:研究室には私一人です。学科も私だけで、下の学年には何人かいると思います。

電気工学に限らず工学部は女性が少ないのですが、実際はいかがですか。

斉藤:そうですね。でも、いい意味で男女平等だから過ごしやすいと思います。ひとりの研究者としていられるので、気になることはないです。ただ、重たいものを運ぶときは大変ですが(苦笑)。

大塚:たまに手伝いますよ(笑)。

斉藤:たまにね(笑)。でも言われた通り、電気科に進む女性は少ないので、もう少し増えたら良いな、とは思いますね。

電気工学は就職に強いと考えて間違いない(大塚)、
地球環境に貢献できる学問(斉藤)、
電気エネルギーに関わる人は今後の社会にも必要不可欠(小原)

電気工学を学んで良かったなと思うことは何ですか。

大塚:電気のありがたみが分かったことです。電気が現在のように手軽に使えるようになったのは多くの技術者が知恵と工夫をこらし、苦労したためで、本当の意味で電気の大切さを実感できたことは良かったと思います。

斉藤:私は、普段自分が当たり前に使っている電気製品が動いている原理が分かることが面白いです。

小原:大塚君と同じで、電気に対する意識が変わったことですね。それから、エネルギーに関わっている人は、本質的に社会貢献ができると考えています。日本がこれだけ発展したのも、電気エネルギーを上手く使えるようになったからだと思います。そういう意味でも電気を学んで良かったですね

就職面で良かったことはありますか。

大塚:私は、鉄道会社に就職が決まりました。確かに就職に関しては、電気はすごく強いと考えて間違いないと思いました。それから、就職活動中にパワエレをやりたいとアピールしていたのですが、色々なメーカーの方から「パワエレはこれから大事」と言われたことが印象に残っています。

斉藤:私は業界を絞らず、色々な会社を受けたのですが電気系は重宝されているという実感はありました。その中で、自動車メーカーに就職が決まりました。面接の際は、パワエレの専門性をアピールしました。

最後に皆さんのこれからの夢を教えてください。

小原:私はこのまま博士課程へ行きますが、エネルギー問題の解決の一端を担う技術者になりたいですね。日本は、かつては技術大国でしたが、いまは正直言って疑問符がつきます。しかし資源がない国なので、やはり技術を磨いて、エネルギーをうまく使っていくしか道はないと思います。省エネ社会に少しでも貢献していきたいですね。

大塚:技術者としてさらなる鉄道の高速化に貢献していきたいです。例えば、今話題のリニアモーターカーが実現して、東京―大阪間が1時間弱で行けるようになれば、都市のあり方が変わって産業構造が大きく変化するかもしれません。鉄道の高速化はこうした可能性を秘めているので、実現したいです。

斉藤:電気自動車や燃料自動車などの次世代カーの開発が進んでいますが、そのキーパーツとなるバッテリーはまだまだコストが高く普及の大きな妨げになっています。私は、バッテリーの制御回路を通して、電気自動車のさらなる普及に貢献していきたいです。そして、最終的には地球環境に貢献できたらいいなと思っています。

本日はパワーエレクトロニクスの重要性が非常に実感できました。ありがとうございました。

佐藤 之彦  教授(さとう ゆきひこ)

国立/千葉県
千葉大学大学院 工学研究科 人工システム科学専攻 電気電子系コース

佐藤 之彦 教授(さとう ゆきひこ)
当研究室は、2007年に現在の体制となって以来,千葉大学大学院工学研究科の中でパワーエレクトロニクス分野の教育と研究に携わってきました。この間研究室を巣立った若者は約30名に及びます。平成23年度は、スタッフ3名、大学院生13名、学部生9名の、総勢25名が活動しています。

※インタビューへのご質問、お問い合せにつきましては、「こちら」にお願いします。

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