電気の施設訪問レポート vol.4

中国電力「水島発電所」を訪問しました

中国電力「水島発電所」を訪問しました

2009年12月、パワーアカデミー事務局は、岡山県倉敷市にある、中国電力の水島発電所を訪れました。水島発電所は、水島コンビナートの電力をまかなうため、1961年に運転を開始した火力発電所です。発電所の敷地は約267,000㎡で、東京ドームの約6倍の広さ!発電出力は78.1万kWで、岡山県で使われる電気の約25%を供給しています。本レポートでは、発電所の主な設備をご紹介します

中央電力制御室

水島発電所の中央制御室です。水島発電所は、出力28.5万kWの1号機、15.6万kWの2号機、34.0万kWの3号機と3台の発電機が稼動しています。中央制御室では、全ての号機の運転・監視を24時間365日行っており、まさに中枢というべき場所です。

1号機

水島発電所1号機は、改造工事を完成して、2009年4月に運転を再開しました。ガスタービンと蒸気タービンを組み合わせたコンバインドサイクル発電方式を採用することで、熱効率が約50%に向上しました。また、石炭から天然ガスへ燃料転換をしており、SOx・ばいじんの発生が無く、CO2排出量の低減も実現しました。

2号機

水島発電所2号機は、工場が密集する水島コンビナートの特性を活かし、2005年5月より、高温蒸気を約2kmの蒸気供給導管を使って近隣の工場へ供給しています。

3号機

水島発電所3号機は、2006年4月に重原油から天然ガスへ燃料転換を行っています。天然ガスを燃料にすることによって、環境負荷低減を実現することができました。

水島港

発電所の西側に位置するのが、美しい水島港です。燃料である石炭の受け入れ、放水、取水など、水島港は発電所にとって不可欠な存在です。水島発電所は電力の安定供給とともに地球環境問題に対応するため時代と共に変遷してきた発電所なのです。浅瀬は海の底が見えるキレイな海だったのが印象的でした。

編集後記

水島発電所は、学校の授業や倉敷の観光スポットとしても活用されています。事前に申し込めば見学が可能ですので、倉敷へお出かけの際にはご覧頂きたいと思います

(パワーアカデミー事務局)

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