第43回 電磁波と電気工学

紫外線と赤外線の違いとは?

身近な電気工学 第43回 電磁波と電気工学

紫外線と赤外線の違いとは?

紫外線は化学線、赤外線は熱線

「紫外線」と「赤外線」は、いずれも太陽から放出される光の一部で、ヒトの目で見ることのできない不可視光線と呼ばれる電磁波です。一方、見ることのできる光は、可視光線と呼ばれます。

紫外線(Ultra-Violet rays/ UV)

可視光線の「紫」よりも外側にある、波長がおよそ10~380(または400)ナノメートルの短い電磁波です。主な特徴は、化学作用を持つこと。日焼けで皮膚が炎症を起こしたり、窓際のカーテンが色あせたりするのは、紫外線が物質の分子構造を変化させるためです。その性質から別名「化学線」とも呼ばれます。

赤外線(Infra-Red rays/ IR)

可視光線の「赤」よりも外側にある、波長がおよそ780ナノメートル~1ミリメートルの長い電磁波です。白熱電球やハロゲンヒーター、さらには私たち人間の体からも放出されています。最大の特徴は、熱作用を持つこと。コロナ禍で普及した非接触体温計やサーモグラフィは、赤外線を検知して温度を測る技術を応用したものです。赤外線は物質に吸収されると熱エネルギーに変わるため、別名「熱線」とも呼ばれます。

紫外線と赤外線の波長

電気工学が支える、電磁波の応用技術

紫外線と赤外線は波長こそ違えど、どちらも「電磁波」の一種です。電磁波とは、電気と磁気が互いに影響し合いながら空間を伝わるエネルギーの波であり、電気工学におけるもっとも基礎的な現象の一つです。送電技術から無線通信、最新の電子機器に至るまで、現代の電気技術の多くは、この電磁波の特性を応用することで発展を遂げてきました。ここでは、その代表的な例を紹介します。

紫外線の応用:
波長の短い紫外線が持つ強い殺菌作用を活かし、医療現場での消毒や冷蔵庫内の除菌、食器の消毒などに使われています。
赤外線の応用:
波長の長さによって、「近赤外線」「中赤外線」「遠赤外線」に分けられ、調理家電、リモコンの通信、環境分析、暖房器具など、幅広い分野で活躍しています。

私たちが快適に過ごせる裏側には、これら電磁波の性質を解き明かし、応用してきた技術発展の歴史があります。その中核にあるのは、もちろん電気工学です。

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