第17回 電気のトリビアその2
身近な電気工学 第17回 電気のトリビアその2
ちょっと得する電気の雑学、集めました
1.冬の雷は、地面から上空の雲に向かう
雷は上から下へ落ちるもの。そう思っていませんか?夏の雷は、ほとんどが下向きですが、冬の雷では建物の先端など、高い構造物から空に向かって上向きとなるケースが多いのです。
落雷とは、マイナスの電荷(電気の量)がプラスの電荷に流れる放電のことをいいます。
夏は日射が強く風が弱いため10km以上の背丈の雷雲となり、下部にマイナスの電荷が集まり、雷が発生します。
一方、冬は風が強く背丈が短い雲になるため、上部のプラスの電荷が地面に近くなります。そうなると地面にあるマイナスの電荷が飛び出して、上空の雲に向かう雷が発生するのです。
2.飛行機に雷が落ちると、どうなるのか?
では1に関連して、もし飛行機に雷が落ちるとどうなるのでしょうか。客室の窓から、主翼に針のようなものが多くついているのをご覧になったことはありませんか。これが、機体に落ちた雷のエネルギーを空中に逃がす、スタティック・ディスチャージャー(静電放電装置)です。飛行機は万が一被雷しても、雷の電流が機体表面を流れて主翼の後ろにある放電装置から空中に放電される仕組みとなっています。
3.みかんで電池がつくれる
冬はみかんの美味しい季節ですが、実はこのみかんやレモンの果汁を使って電池がつくれるのです。有名なボルタの電池では希硫酸の水溶液に亜鉛イオンが溶けます。この希硫酸の代わりに、みかんやレモンの果汁を使っても電池になります。
図のように、亜鉛版(マイナス極)と銅版(プラス極)を使います。両方の金属板を「みの虫クリップ」ではさんで、LEDや電子オルゴールをつないでみると、光ったり音が鳴ることが確認されています。
※発生する電流は、小さいものです。果物をいくつかつないで実験しましょう。また、LEDや電子オルゴールのように小さい電流で使用するものをお選びください。
※実験結果は、使用する果物の種類や状態、使用機器によって変わります。
※使用した果物は金属が溶けていますので絶対に食べないでください。
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