vol.48 関西電力送配電株式会社

変電技術者として変電所の運営に携わり、電気のある明るい生活を支えていきたい。

社会人インタビュー vol.48

変電技術者として変電所の運営に携わり、電気のある明るい生活を支えていきたい。

関西電力送配電株式会社
筒井 香恵 (つつい かえ)さん

関西電力グループの一員として送配電事業を担う関西電力送配電。筒井さんは変電技術者として、その最前線で活躍中です。阪神淡路大震災がきっかけで「人々の笑顔のために」と電気工学の道に進んだという筒井さんに、オンラインにてインタビューいたしました。

プロフィール

2007年3月
同志社大学 工学部 電気工学科 卒業
2009年3月
同志社大学大学院 工学研究科 電気電子工学専攻 博士前期課程 修了
2009年4月
関西電力株式会社 入社
2009年8月
大阪北電力所 野江電力システムセンター(変電) 配属
2011年8月
大阪北電力所 電気課
2016年8月
電力システム技術センター 変電グループ
2019年7月
送配電カンパニー 兵庫支社 神戸電力本部 尼崎電力所(変電)
2020年4月
関西電力送配電株式会社 入社(分社化)
現在
 兵庫支社 神戸電力本部 尼崎電力所(変電)

※2021年4月現在。文章中の敬称は省略させていただきました。

阪神淡路大震災で痛感したインフラの大切さ

筒井さんが電気工学の道を選ばれたのはなぜですか。

筒井:子供の頃に阪神淡路大震災を経験したことがきっかけです。当時私は小学校4年生で、大阪のマンションに家族と住んでいました。大きな揺れとともに食器棚から食器が飛び出し、私が寝ていた布団の上にも棚からものが落ちてきたのを覚えています。ずいぶん怖い思いをしました。

大変な経験をされましたね。

筒井:大きな災害でインフラが麻痺すると当たり前の生活が当たり前でなくなることを目にし、インフラの大切さを身に染みて感じました。震災後には電気が復旧して街に灯りが戻り、人々も笑顔になっていく、そんな様子を見て子供ながらに感動したものです。こうした経験から人々が生活する上で不可欠な電気の大切さを実感し、高校生になる頃には電気工学の道に進みたいと思うようになっていました。

国際学会、留学でコミュニケーション力を磨く

大学での研究活動について教えてください。

筒井:「低圧需要家へ侵入する雷サージに関する研究」に取り組みました。これは一般の家屋の近くに雷が落ちたとき、どのような経路でサージ(瞬間的な過電流や過電圧)が家屋内へ侵入し、家電製品にどう影響を及ぼすかを研究するもので、電気回路への入力電圧、電流を与えたときの出力応答を求めるEMTPシミュレーションによって妥当性を検討しました。人々の生活に関わる研究であるという点がやりがいでした。

研究活動ではどんなことが印象に残っていますか。

筒井:研究室の先生に同行して、フランスのリヨンで開催されたIPST(International Conference on Power Systems Transients)という国際学会に出席したことが一番の思い出です。私は最年少プレゼンターとして発表したのですが、英語が得意だったわけでもなく、準備には苦労しました。けれど世界の研究者たちと“電気”という専門分野を通じて交流し、私の取り組んできた研究が世界の舞台でも通用することが実感でき、誇らしく感じました。アビニョンやパリなどで観光を楽しんだことも心に残っています。

学生生活での思い出を聞かせてください。

筒井:これも先生に勧められてのことで、1ヵ月間、カナダのモントリオール理工学大学に留学しました。他国の電力事情や電力系統の回路現象解析シミュレーションプログラムEMTP-RV等について学ぶためです。海外の1人旅は初めて、1人暮らしも初めてで不安との戦いだったものの、現地の電力会社出身の教授から話を聞くなど、カナダの電力事情についてしっかりと学ぶことができました。

いい経験をされましたね。きっと大きく成長されたことでしよう。

筒井:そうですね。現地の学生とも話ができましたし、国際学会でもそうでしたが、初めて会った人々との交流を通じて、コミュニケーション力はずいぶんと磨かれたと感じました。

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