英語名gas circuit breaker

電流をしゃ断する際に開閉器の電極間に発生するアーク放電に対し、気体を吹き付けることで消滅(消弧)させるしゃ断器である。ガスしゃ断器では、一般的にSF6(六フッ化硫黄)ガスが用いられる。SF6ガスは絶縁性が高く、その絶縁耐力は空気の3倍にもおよぶ。また不活性であり、熱伝導性も高いことからアーク放電によって過熱した電極を速やかに冷却することができる。このように消弧能力の極めて高い気体を使用しているため、空気しゃ断器と比較して、しゃ断性能が優れている。ガスしゃ断器が開発された当初は、SF6ガスをコンプレッサーで圧縮し、しゃ断時にそれを吹き付ける、空気しゃ断器と同様のブラスト式をとっていた。その後、電極を開く動作に連動してピストンを駆動し、SF6ガスを電極部分に吹き出すパッファ式が開発された。コンプレッサーを必要としない、この方式が現在の主流となっている。ガスしゃ断器は内部のガスを外部へ流出させない構造をとっており、しゃ断時の騒音も低減されており、6.6kVから500kV、1,000kVまで広く用いることができる。

出典)「電気事業事典」電気事業講座2008 別巻 ((株)エネルギーフォーラム 発行)

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