英語名sulphur hexa fluoride

各種の気体の中で、SF6(六フッ化硫黄)ガスは工業べースで得られる最も実用性の高い絶縁材料で、0.1~0.6MPaに圧縮して、GIS、ガス絶縁変圧器、GILガス遮断器等の絶縁媒体や消弧媒体として広く用いられている。化学的に安定した不活性、不燃性、無色、無臭の気体で、生理的にも無毒・無害であり、また、腐食性・爆発性がない。さらに、SF6より絶縁耐力の高い気体の多くは低温では液化してしまうため、実用に適さないのに対し、SF6は液化温度が低いため、-20℃でも約0.7MPaまで気体状態を保つことができる。
絶縁耐力は平等電界で空気の約3倍あり、0.2~0.3MPaで絶縁油に匹敵する。その絶縁破壊特性は次のような特徴がある。①最大電界依存性が強く、絶縁破壊電圧は最大電界で決まる。したがって、不平等電界における絶縁破壊電圧は著しく低下する。②絶縁破壊のV-t特性はガス圧や電極形状等の影響を受ける。消弧能力は非常に高く、空気の約100倍ある。これは導電アークから絶縁状態へ回復する能力が優れているため。

出典)「電気事業事典」電気事業講座2008 別巻 ((株)エネルギーフォーラム 発行)

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