2月1日に大阪大学にて、2023年度パワーアカデミー研究助成「特別推進研究」の採択式を行いました。今年度の特別推進研究は、研究件名が「電力・交通セクターカップリングモデルの構築と配電網の脱炭素化に向けたエネルギーマネジメントシステムの開発」であり、研究代表者は大阪大学の芳澤 信哉准教授、共同研究者は大阪大学の内田 英明助教、東京大学の藤井 秀樹准教授となっています。

採択式では、パワーアカデミーの保田部長が挨拶を申し上げた後、ご出席された芳澤先生、内田先生、藤井先生に採択証書を授与し、研究に対する今後の抱負などについて、お言葉をいただきました。

採択式出席者

採択証書授与
(写真左から:パワーアカデミー保田部長、芳澤先生、内田先生、藤井先生)

採択式出席者

採択式出席者
(後列左から:保田部長、鈴江氏(B4)、大日方氏(M1)、下田教授、太田特任教授、伊達マネージャー
前列左から:安田教授、藤井准教授、芳澤准教授、内田助教、桑畑教授)

<出席者の所属>

大阪大学大学院 工学研究科 環境エネルギー工学専攻 芳澤 信哉 准教授
大阪大学大学院 工学研究科 環境エネルギー工学専攻 内田 英明 助教
東京大学大学院 工学系研究科 システム創成学専攻 藤井 秀樹 准教授
大阪大学大学院 工学研究科 工学研究科長 桑畑 進 教授
大阪大学大学院 工学研究科 社会連携室長 安田 誠 教授
大阪大学大学院 工学研究科 環境エネルギー工学専攻 環境エネルギー工学専攻長 下田 吉之 教授
大阪大学大学院 工学研究科 モビリティシステム共同研究講座 太田 豊 特任教授
大阪大学大学院 工学研究科 環境エネルギー工学専攻 M1 大日方 将人 氏
大阪大学工学部 環境・エネルギー工学科 B4 鈴江 晃人 氏
関西電力株式会社 イノベーション推進本部 未来調査グループ マネージャー 伊達 茂雄 殿
パワーアカデミー事務局 部長 保田 創

大阪大学 芳澤 信哉先生からの今後の抱負

このたびは、特別推進研究に採択いただきまして、関係者の皆様に厚くお礼申し上げます。本研究では、配電網の電気的挙動と交通網の車両ダイナミクスを精緻に再現する計算基盤(セクターカップリングモデル)を構築し、再生可能エネルギーの有効利用や配電網における脱炭素化の実現を目指すエネルギーマネジメントシステムを開発することを目標としています。電力・交通セクターカップリングモデルに関する研究開発は、国内外で積極的に議論されていますが、依然として構想段階であり、まだ実現には至っていないと理解しています。そのような中で、マルチエージェントシステムの社会シミュレーションや交通システムへの応用研究を進めてきた大阪大学 内田先生、東京大学 藤井先生との学術的な知見の共有から本研究はスタートし、パワーアカデミー萌芽研究の支援もいただきながら、電力・交通セクターカップリングモデルの実現性が高まり、今回の応募に至りました。
本研究で構築するセクターカップリングモデルやエネルギーマネジメントシステムは、分散型エネルギー資源を活用する次世代の配電系統運用技術やスマートシティ構築の基盤技術になりうるものと考えています。関係者の皆様のご協力を得ながら、しっかりと成果に結びつけていきたいと思っておりますので、今後ともご支援のほど宜しくお願い申し上げます。

採択された特別推進研究を説明する芳澤先生

採択された特別推進研究を説明する芳澤先生