英語名control material

原子炉中の中性子の数を適切に保ち、炉の出力を制御するために用いられるもので、①中性子吸収断面積が大きいこと、②中性子に長期間照射されてもその効果を失わないこと、③熱および放射線に対し安定であること、④機械的性質が良いこと、等の性質が要求される。代表的な制御材にほう素がある。ほう素は質量数10と11の同位元素があるが、中性子吸収断面積が大きいのはB-10で、天然ほう素に約20%含まれている。ほう素は、単体では耐食性、加工性が悪く、そのままでは使用できないため、炭化物B4Cとして管に入れて使用されることが多い。しかしこの場合、B-10は中性子と反応してヘリウムガスを生成するため、管の強度上留意が必要。また、ほうけい酸ガラスとしたり、ほう酸溶液として使用されることも多い。カドミウムやガドリニウムも制御材として使用される。

出典)「電気事業事典」電気事業講座2008 別巻 ((株)エネルギーフォーラム 発行)

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