英語名variable speed pumped storage system

一般的な揚水発電システム(定速機)では、ポンプ水車・発電電動機を一定の回転速度でしか運転できないため、揚水量は一定となり、揚水運転時の入力電力は調整できない。これに対して、可変速揚水発電システムでは発電電動機の回転速度制御を行うことにより、ポンプ水車の回転速度を変化させ、揚水量を変化させることで、揚水運転時でも系統の需給状況に合わせて、きめ細かな入力電力の調整が可能となる。また、揚水発電所の大きな役割の一つとして、大型電源の事故停止時や負荷急増時等における緊急発電運転があるが、可変速揚水発電システムでは、発電電動機の運転が可変速範囲内の任意の回転速度でできるため、運転開始時の系統への並入所要時間が大幅に短縮されるメリットがある。

出典)「電気事業事典」電気事業講座2008 別巻 ((株)エネルギーフォーラム 発行)

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