2019年度パワーアカデミー研究助成の「特別推進研究」および「萌芽研究」の公募結果をご報告致します。おかげさまで、多くの先生方や学生の皆様にご応募いただきました。厚く御礼申し上げますとともに、今後ともパワーアカデミーの活動にご協力をお願い致します。

1.特別推進研究

研究の先駆性、独創性、革新性、実現性、発展性等の観点から厳正な選考のうえ、以下の1件を選定致しました。(応募:8件)

研究件名 アーク誘発乱流構造に着目したアーク消滅メカニズムの解明
- 次世代ガス遮断器の開発に向けた新アプローチ -
代表者 埼玉大学 稲田 優貴
共同研究者 金沢大学 田中 康規
東京大学 熊田 亜紀子
筑波大学 藤野 貴康
大阪大学 茂田 正哉
期間 2020年2月~2022年3月(2年間)
概要 電力用遮断器は,数十kAに及ぶ故障大電流を迅速に遮断する責務を課される電気エネルギー供給基盤機器である。しかし消弧ガスとして多用されるSF6は温室効果が高く排出削減ガスに指定されたため,SF6代替ガスの開発は喫緊の技術課題である。本研究では,申請者独自の卓越した計測・解析技術を高度に融合させることで,これまで実測もシミュレーションも不可能であったアーク誘発乱流の基礎メカニズムとそれがアーク遮断プロセスに果たす役割を,実験とシミュレーションの双方からシステマチックに解明する。この乱流に着目した研究アプローチは,長年にわたるガス遮断器研究の新局面を切り拓く先導的アプローチであり,本成果は新たなSF6代替ガスや乱流を積極的に活用した新遮断方式の開発に大きく貢献する。

2.萌芽研究

研究の先駆性、独創性、革新性、実現性、将来性、支援の必要性等の観点から厳正な選考のうえ、別紙-1(PDF)の16件(個人型:9件、チーム型共同研究:3件、博士課程学生枠:4件)を選定致しました。(応募:43件(個人型:29件、チーム型共同研究:6件、博士課程学生枠8件))