英語名advanced gas cooled reactor

ガス冷却型原子力発電所は、イギリスを中心に開発がすすめられた原子炉で、減速材に黒鉛、冷却材に炭酸ガス(CO2)またはヘリウム(He)を使用している。初期のものは、天然ウラン燃料、炭酸ガス冷却型で、燃料被覆材としてマグネシウム合金(マグノックス)が使用されており、マグノックス炉または1号炉の名前にちなんでコールダーホール型、コールダーホール改良型と呼ばれている。
その後、経済性、安全性の向上を図った改良型ガス冷却炉が実用化され、現在、さらに経済性、安全性の向上を目指した高温ガス炉(HTGR:High Temperature Gas-Cooled Reactor)の開発がすすめられている。改良型ガス冷却炉は、燃料に低濃縮ウランを使用することにより、炉心の小型化を図るとともに、燃料の被覆材にステンレス鋼を使用して、冷却ガスの原子炉出口温度を高くし、経済性の向上を図っている。また、プレストレストコンクリート製圧力容器の中に炉心、蒸気発生器、ガス送風機を内蔵した構造の採用により、一次系の大口径配管破断事故がなく、安全性が向上している。

出典)「電気事業事典」電気事業講座2008 別巻 ((株)エネルギーフォーラム 発行)

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