英語名insulation co-ordination

雷の直撃、誘導による外雷、または線路の開閉、断線、地絡等に伴う内雷による異常電圧に対し、発・変電所、送電線を含めた高電圧系統のいずれの部分の絶縁耐力も、これらのすべての異常電圧に耐えるように設計することは、技術的にも経済的にも困難である。そこで高電圧系統全体として、安全でしかも経済的な絶縁設計を行うことを絶縁協調という。そのためには、架空地線等を用いて直撃雷に対して防護し、かつ接地抵抗を低減して雷遮へいの有効化を図る。また避雷器によって異常電圧の値を低減し、機器の絶縁強度と協調をとる。新しい高電圧を採用する場合は、避雷器の保護レベルを基準として機器の絶縁レベルを決めている。
絶縁協調の基本的な考え方は、機器の絶縁強度と避雷器の保護レベルとの間に適切な裕度を持たせることである。さらに絶縁破壊事故を最小限に止めるため、復旧容易な部分の絶縁強度を他の重要な部分の絶縁強度より低めることも必要である。具体的には、時間的な協調(V-t特性)、空間的な拡がり(被保護機器に対する避雷器の位置)を検討することになる。

出典)「電気事業事典」電気事業講座2008 別巻 ((株)エネルギーフォーラム 発行)

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