事故波及防止リレー方式
英語名fault cascading prevention system
系統の部分的事故が全系に拡大・波及していくことを防止するために設けるもので、一般に次の機能をもっている。①系統周波数の異常防止(需給バランス対策)、②系統動揺の抑制(過渡・中間領域安定度対策)、③異常電圧の抑制(無効電力バランス対策)。事故波及防止継電装置は、種々のものがすでに運用され、かつより高機能なものが開発されている。これらを動作原理から分類すると、系統擾乱に発展し得る事故を想定して、事前情報からあらかじめ制御量を設定しておく事前演算形、事故中および事故後の情報をもとに演算を行い、制御量を決定する事後演算形、特に演算を伴わない設備事故除去リレーと同様な構成のリレー形に分けることができる。
出典)「電気事業事典」電気事業講座2008 別巻 ((株)エネルギーフォーラム 発行)