英語名zinc oxide element

電力設備に適用される避雷器は、直列ギャップと特性要素で構成されている。直列ギャップは、放電開始電圧の決定と常時は電路から特性要素を切り離しておく役目をし、特性要素については、雷サージのような高電圧では容易に電流を通過させ、通常の使用電圧のような低い電圧領域では電流を阻止するという、非直線性の抵抗特性が要求される。酸化亜鉛素子は、ZnO(酸化亜鉛)を主成分とし、これにBi2O3(三酸化ビスマス)、Sb2O3(三酸化アンチモン)等を添加して粉砕混合し加圧成形、焼成したものであるが、優れた非直線特性を有するので、従来からのSiC(炭化けい素)を主体とした素子に替わって特性要素として使用されるようになった。酸化亜鉛素子を使用すると、定格電圧が印加された状態でも流れる電流は僅かであり、直列ギャップを省略することもできる。現在では送電設備から配電設備まで、避雷器、高圧がいし用耐雷ホーン(ホーンの接地側に酸化亜鉛素子を挿入したもの)、耐雷型機器(酸化亜鉛素子を内蔵した機器)等に幅広く使用されるようになった。

出典)「電気事業事典」電気事業講座2008 別巻 ((株)エネルギーフォーラム 発行)

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