サイリスタバルブ
英語名thyristor valve
直流送電系統の交直変換所や異周波連系用の周波数変換所の順・逆変換装置には、高電圧・大容量サイリスタ素子を多数個組み合わせたサイリスタバルブが使用されている。複数個のサイリスタ素子を直列・並列に接続して必要な高電圧に耐え、必要な電流容量を持たせるようにしたものをバルブ(整流器)という。変換装置を構成するバルブは、当初水銀整流器が用いられたが、最近では逆弧や消弧等の異常現象がなく、信頼度の高いサイリスタバルブが用いられるようになった。当初のサイリスタバルブは空気絶縁風冷方式、油絶縁油冷方式が採用されていたが、現在では光直接点弧大容量サイリスタ素子を組み合わせて空気絶縁水冷方式としたものが主流となっている。
出典)「電気事業事典」電気事業講座2008 別巻 ((株)エネルギーフォーラム 発行)