英語名emergency core cooling system

工学的安全施設の一つであって、原子炉に冷却材喪失事故が起こった際、直ちに冷却材を炉心に注入して炉心を有効に冷却する設備。原子炉の一次冷却系のいかなる大きさの配管破断に対しても炉心を冷却できる容量を有している。沸騰水炉の場合には高圧炉心スプレー系、低圧炉心スプレー系、低圧注入系および自動減圧系からなる。構成され、加圧水炉の場合には低圧注入系は大破断の場合に、原子炉補助建屋に設けられた低圧注入ポンプにより、燃料取替え用水タンクのほう酸水を原子炉容器内に注入して炉心を冷却する。蓄圧注入系、高圧注入系および低圧注入系から構成される。加圧水炉では、一次冷却系に大破断が生じた場合に、蓄圧注入系が原子炉格納容器内に設けられた蓄圧タンクよりほう酸水を炉内に自動的に注入し、炉心の早期冷却を行う。高圧注入系は破断が小さく一次系の圧力が下がらない場合に高圧注入ポンプによりほう酸水を原子炉容器内に注入し、低圧注入系は大破断の場合に低圧注入ポンプによりほう酸水を原子炉容器内に注入して炉心を冷却する。

出典)「電気事業事典」電気事業講座2008 別巻 ((株)エネルギーフォーラム 発行)

他の用語を探す

キーワード検索

50音で探す
 
 
     
 
         
英数字で探す
A B C D E F G
H I J K L M N
O P Q R S T U
V W X Y Z 数字