英語名transverse differential protection

並行2回線送電線の保護に用いられ、両回線に流れる故障電流の差を検出して、故障回線の判定を行う継電方式である。両回線の変流器二次側を交差接続し、継電器に両回線の差電流が流れるようにすると、外部故障時は両回線の故障電流は等しく、継電器に流れる電流は零となる。内部故障時には、故障回線と健全回線とで故障電流の大きさまたは方向に差が生じ、これを検出して故障回線の判定をする。両回線運転時には、大部分の故障は高速遮断できるが、送電端に近い故障では故障点に近い端子が遮断された後に遠方端子が遮断する縦続遮断となる。1回線運転時は使用不能で、両回線同相故障時にも応動できない等の性能上の限界があり、154kV以下のローカル系統の主保護として使用されている。

出典)「電気事業事典」電気事業講座2008 別巻 ((株)エネルギーフォーラム 発行)

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