ランキンサイクル
英語名Rankine Cycle
蒸気原動機の基本サイクルであり、クラウジウスランキンサイクルともいう。蒸気原動機の基本的構成要素は、一般に図-1のようにボイラ、蒸気タービン、復水器および給水ポンプであって、作動流体である水の状態変化をpv線図に表すと図-2のようになる(数字の1~4は図-1の各点の数字に対応している)。すなわち、1はボイラで発生した高温、高圧の過熱蒸気の状態であり、これが蒸気タービンに入って1→2のように断熱膨張し、蒸気タービンを回転させる。蒸気タービンを出た低温、低圧の蒸気(普通は湿り蒸気となっている)は復水器に入り、等圧の下に冷却され、3の飽和水の状態になる。
この飽和水は給水ポンプにより3→4のように断熱圧縮されて再びボイラに送り込まれ、燃料の燃焼熱を得て1の過熱蒸気となる。ランキンサイクルの熱効率は、1における蒸気の温度および圧力が高い方が良く、復水器圧力が低い方が良くなる。
出典)「電気事業事典」電気事業講座2008 別巻 ((株)エネルギーフォーラム 発行)