英語名shunt reactor

交流回路の分路に接続され、進相電流を補償する目的に使用されるリアクトルをいう。わが国の電力系統は500kV基幹系統が拡大し、都市における超高圧ケーブル系統を始め高圧ケーブル系統が増大し、かつ深夜の進相負荷傾向が顕著となること等により、系統の静電容量が非常に増加しており、軽負荷時には進相無効電力に起因する系統電圧の上昇が問題となる。この進相無効電力を吸収し、もしくは系統電圧を調整するため、変電所に分路リアクトルを設置する。
分路リアクトルは、外観等は電力用変圧器とほとんど変わらないが、変圧器と比較した場合の相違点は、①変圧器は1相当たり一次、二次、さらに場合によっては三次からなるのに対し、1個の巻線しかもたない、②鉄心がない場合もあり、鉄心を有する場合はギャップ付き鉄心が採用される、③鉄心を通らない漂遊磁束が大きいこと等である。

出典)「電気事業事典」電気事業講座2008 別巻 ((株)エネルギーフォーラム 発行)

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