避雷器
英語名lightning rod(or arrester)
発変電機器は雷サージや開閉サージ等の異常電圧にさらされている。これらのサージのエネルギーを大地へ分流させ、発変電機器の絶縁破壊を防ぐため、発変電所には避雷器が設置される。昭和40年代まではSiC(炭化珪素)素子を使用した直列ギャップ付き避雷器が使用されていた。しかし、炭化珪素よりも非直線抵抗特性の優れたZnO(酸化亜鉛)素子を用いることにより直列ギャップを必要としなくなった酸化亜鉛形避雷器が昭和40年代後半から電力用避雷器として適用され始め、現在に至るまで避雷器の主流となっている。
酸化亜鉛形避雷器はギャップレスであるため放電時間遅れがなく、保護特性がよい。また、サージ処理能力(エネルギー耐量)に優れ、耐汚損特性もよいという特徴も持っている。避雷器には素子を碍管内に収納したがいし形避雷器と金属容器内に収納し、GISの構成要素として使用されるタンク形避雷器がある。
出典)「電気事業事典」電気事業講座2008 別巻 ((株)エネルギーフォーラム 発行)