英語名special three-phase transformer

三相変圧器を3個の単位単相変圧器に分割すれば、三相変圧器に比較し、寸法・重量ともにほとんど3分の1となり、変圧器の輸送問題を緩和することができる。このように分割輸送された単位変圧器を現地で完全な1台の三相変圧器に組み立てたものが特別三相変圧器である。また、特別三相変圧器と対比させて、通常の三相変圧器を普通三相変圧器という。
現地組立形変圧器(分解輸送式変圧器)は鉄心とコイルを分離して輸送し、現地で組み立てるのに対し、特別三相変圧器は各相の鉄心とコイルの組み立てを工場で終えてから輸送するため、現地における乾燥工程が不要となる。このため、特別三相変圧器は現地組み立て作業期間の短縮と現地作業期間中の品質管理の向上を両立することができる。普通三相変圧器と特別三相変圧器は鉄心構造が異なるため、特別三相変圧器の方が鉄損は増加する。
しかし、コイル部はいずれの場合も同一であるから、銅損、インピーダンス、電圧変動率等の諸特性は同じとなる。また、ブッシングや冷却器等の付属品の取り付けは普通三相変圧器と同様であり、その外観においても普通三相変圧器とよく似たものとなる。

出典)「電気事業事典」電気事業講座2008 別巻 ((株)エネルギーフォーラム 発行)

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