電力用コンデンサ
英語名power capacitor
送配電系統の負荷と並列して力率改善、電圧調整等の目的に使用されるコンデンサ。一般の送配電系統に接続される負荷は、電灯・電熱等を除くと誘導負荷であり、特に電動機・誘導電気炉等は非常に力率が悪い。このためピーク時には、有効電流のほかに相当の無効(遅相)電流が線路に流れ、線路の電圧降下を増すとともに送配電ロスを増大し電力設備の利用率も低下する。この対策として、コンデンサを変電所等に設置し力率を改善する。深夜は線路の充電電流で十分無効(進相)電流を供給できるので、コンデンサは一般の回路から遮断され、さらに不足分は分路リアクトルを設置し、進相電流を補償する。
出典)「電気事業事典」電気事業講座2008 別巻 ((株)エネルギーフォーラム 発行)