英語名fuel diverficication

2度にわたる石油危機を契機として、電力業界は、わが国のエネルギー供給の大半を輸入エネルギー、とくに石油に依存していることを勘案し、長期的なエネルギー需給の安定化を図るために、石油火力の比率を減らし、原子力発電を中心としながら、石炭、LNG(液化天然ガス)等の非石油火力発電等を開発し電源の多様化を進めてきた。この結果、電力供給における石油火力の設備比率、ならびに発電電力量比率は、1973年度の61%、71%から1995年度では27%、18%(電気事業用計)まで低下している。また、1994年6月の電気事業審議会需給部会中間報告において、2000年度、2010年度における石油火力を始め各電源の供給目標が打ち出されている。
昭和60年代に入ると、地球温暖化問題を中心とする地球環境問題への対応が国際的課題となり、わが国においても、1990年10月「地球温暖化防止行動計画」が策定され、1人当たりCO2排出量を2000年以降1990年レベルで概ね安定させること等を目標とし、諸対策を講じていくこととした。
今後、電力業界は、長期的なエネルギー需給の安定性だけではなく、環境負荷特性等も十分に考慮するとともに、さらには1995年の電気事業法の改正による発電事業分野への競争原理の導入等経営を取り巻く環境の変化に対応すべく、なお一層のコストダウンを図りながら電源の多様化を図っていくこととなる。

出典)「電気事業事典」電気事業講座2008 別巻 ((株)エネルギーフォーラム 発行)

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