英語名direct current (or DC) transmission

交流系統の電力を変圧器で変換に適した電圧に変圧し、変換器で交流を直流に変換して送電することをいう。直流送電方式には、単極大地(または海水)帰路方式、単極導体帰路方式、双極中性点両端または片端接地方式、双極中性線導体方式の4方式がある。わが国の北海道~本州連系線は、双極中性線導体方式で運転されている。直流送電の利点は、交流送電と比較すると、①リアクタンスによる安定度や損失の問題がなく、大電力が長距離送電できる、②非同期連系ができるので、周波数の異なる系統間の連系ができる、③直流の絶縁は交流に比べて低くできる、ことから鉄塔等が小型化できる等の利点があげられる。
変換器は、サイリスタバルブ(または水銀整流器)を三相ブリッジ結線して構成される。サイリスタバルブの基本的機能は、ゲートに点弧パルスを出す時期を制御することによって、主回路電流の順変換(交流→直流)または逆変換(直流→交流)を行うものである。

出典)「電気事業事典」電気事業講座2008 別巻 ((株)エネルギーフォーラム 発行)

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