『2025 Ene-1 SUZUKA Challenge』イベントレポート
2026年2月27日
去る12月21日(日)、鈴鹿サーキットにて「2025 Ene-1 SUZUKA Challenge」が開催されました。
パワーアカデミーでは、本大会の趣旨に賛同しオフィシャルパートナーとして参画するとともに、パワーアカデミー賞を設定し奮闘する学生を応援しております。今回は初の冬季開催かつ雨天の中、繰り広げられた大会の模様をお伝えします。
Ene-1 Challengeとは?
充電式単三電池40本のみを動力源とした次世代エネルギーカーイベントで、車両部門(KV-40)と二輪車部門(KV-Moto)があります。2011年(KV-Motoの前身であるKV-BIKEは2014年)から始まり、益々の盛り上がりを見せています。今大会ではKV-40で124チーム(昨年108チーム)、KV-Motoで45チーム(昨年46チーム)が参加しました。
大会概要
| 開催日 | 2025年12月21日(日) |
|---|---|
| 競技会場 | 鈴鹿サーキット国際レーシングコース |
| 主催 | ホンダモビリティランド株式会社 |
| 後援 | 三重県、鈴鹿市、三重県教育委員会、 鈴鹿F1日本グランプリ地域活性化協議会、 一般社団法人 鈴鹿市観光協会、鈴鹿商工会議所、 公益社団法人全国工業高等学校長協会 |
| オフィシャルパートナー | パナソニックオートモーティブシステムズ株式会社、株式会社ミツバ、 パワーアカデミー、山王テック株式会社 |
| 協賛 | 有限会社三鈴印刷 |
| 公式サイト | https://www.suzukacircuit.jp/ene1-challenge/ |
競技内容
F1でお馴染みの鈴鹿サーキット国際レーシングコースでの1周のタイムアタックを3回行い、その合計タイムを競うものです。本コースはアップダウンが激しく、車体に負担のかかるカーブが連続するチャレンジングなコースレイアウトとなっています。
また、競技開始以降、電池の追加充電はできないため、速いタイムを記録しつつ、3回のタイムアタックを完走できるようなエネルギーマネジメントが必要となります。1周目を如何に早く走行しても、2周目、3周目にエネルギーが残っていないと完走できずリタイアすることになります。パワーアカデミーでは、このエネルギーマネジメントを必要とする競技内容に賛同し、学生チームを対象にエネルギーマネジメント賞とリベンジ賞として計7つの表彰を行いました。
競技の模様
当日は早朝から各チーム車両のセッティングで慌ただしい様子でした。断続的な雨予報への対策として防水処理を入念に確認されているチームが多くありました。冬季開催となったことから日照時間を加味し昨年より早い午前8時台から午後4時台にわたってレースが開催されました。出走は1台ずつ順に行われます。限られたエネルギーを効率的に使用する必要があるため、スタート時はゆっくりと走り出しますが、その後の長い下りの直線を利用してぐんぐんと加速していきます。その後の様々な難所を乗り越えたチームが1stをゴールできます。
今大会の完走率はKV-40が24%,KV-Motoが40%となり例年に比べ過酷なものとなりました(昨年KV-40完走率:45%)。雨による影響が少なからずある様でした。特にKV-40においてはタイヤからの水しぶきがカウル内に浸水することにより、ドライバーの視界不良や電気系統への影響が発生している様子が多く見られました。惜しくも完走を果たせなかったチームも多くいる中、1stや2ndでは完走できずとも諦めず3rd Attackを走りきるチームもあるなど、出場チーム全員が思いを込めて大会を盛り上げてくれました。
KV-40のスピードを競うレースの結果は社会人チーム『東郷アヒルエコパレーシング』が総合優勝を果たしました(合計タイム21分43秒154)。続いて、社会人チーム『木本工作所』が堂々の2位を獲得(合計タイム22分12秒134)。高校生チームの『長野県飯田OIDE長姫高校原動機部B』が見事総合3位を飾りました(合計タイム22分27秒661)。
KV-Motoのスピードを競うレースの結果は社会人チーム『ミツバイク』が総合優勝を果たしました(合計タイム30分41秒703)。続いて、社会人チーム『ミツバイクJr.』が堂々の2位を獲得(合計タイム32分19秒007)。大学生チームの『長野県工科短大D』が見事総合3位を飾りました(合計タイム36分18秒584)。
大会を彩る車体の数々
フルカウル型やドライバー剥き出し型など、今年も様々な車体が活躍しました。


NIPPOコーナーで繰り広げられるドラマ
本コースの難所ポイントの一つが、コース序盤にあるNIPPOコーナー(旧ダンロップコーナー)と呼ばれるコース全体の中でも最も上り勾配(7.8%)のきつい坂があります。この難所を省エネルギーで乗り切るか、高出力でタイムを縮めるのか、まさに駆け引きの場となっており順位の入れ替わりが激しく起きておりました。計画通り走破するチームもあれば、何度も止まってしまいながらも都度修理し攻略したチームもありました。また、残念ながらリタイアとなったチームも少なくありませんでした。
この、NIPPOコーナーは、「激感エリア」と称して、コース真横というレース好きには堪らない近さで観戦・応援が出来るエリアとなっています。自チームの応援など、近くで観戦してみたいという方は、ここで多くのドラマを体感して欲しいと思います。


パワーアカデミー賞(エネルギーマネジメント賞+リベンジ賞)の行方は?
パワーアカデミーでは学生チームを対象として、事前に申告されたターゲットタイムと実走行の3周合計タイムの時間差が最も小さいチームを、エネルギーマネジメント賞として表彰しました(KV-40を対象に3チーム、KV-Motoを対象に1チーム)。また、前回リタイアしたチームの中で、今回最も速いタイムで完走したチームに対し、課題を克服したことを称しリベンジ賞として表彰しました(KV-40を対象に2チーム、KV-Motoを対象に1チーム)。
パワーアカデミー賞にKV-40では学生チーム103チーム中90チーム(約87%)にエントリーいただきました。またKV-Motoでは学生チーム24チーム中19チーム(約79%)にエントリーいただきました。昨年に続き多くの学生に関心を持っていただけたことに、感謝しております。
エネルギーマネジメント賞の受賞チームを報告します。KV-40ではターゲットタイム別に『佐土原高校エコカーブA』『長野県工科短大F』『三谷水産高校 機関部』の3チームが受賞されました。また、KV-Motoでは『長野県工科短大D』が受賞されました。リベンジ賞の受賞チームを報告します。KV-40ではクラス別に『法政大学 W with CREALITY』『愛知県立岡崎工科高等学校 機械生産部』の2チームが受賞されました。また、KV-Motoでは『富山県立魚津工業高校電気工学部Aチーム』が受賞されました。
各チームとも雨天の中、堅実なペースでラップを刻み、見事な走りを見せてくれました。今回、受賞されたチームの皆さま、本当におめでとうございます。
表彰式では、パワーアカデミー大学検討委員会委員長 早川直樹 教授(名古屋大学大学院)から、受賞チーム代表者へ賞典(表彰状、楯、副賞(図書カード))が授与されました。なお、表彰式にご不在であったチームには、後日代表者へ受賞の報告と章典を送付させていただきました。
| パワーアカデミー賞 | チーム名 | 自己申告 タイム |
完走タイム | タイム差 | |
|---|---|---|---|---|---|
| KV-40 | エネルギーマネジメント賞 :25分台以下の部 |
佐土原高校エコカーブA | 25分00秒 | 24分49秒 | 0分11秒 |
| エネルギーマネジメント賞 :26~35分台の部 |
長野県工科短大F | 27分00秒 | 31分39秒 | 4分39秒 | |
| エネルギーマネジメント賞 :36分台以上の部 |
三谷水産高校 機関部 | 37分52秒 | 42分24秒 | 4分32秒 | |
| リベンジ賞 (Div-1) |
法政大学 W with CREALITY | - | 24分55秒 | — (最速チームが受賞) |
|
| リベンジ賞 (Div-Next) |
愛知県立岡崎工科高等学校 機械生産部 | - | 58分04秒 | — (最速チームが受賞) |
|
| KV-Moto | エネルギーマネジメント賞 | 長野県工科短大D | 38分30秒 | 36分19秒 | 2分11秒 |
| リベンジ賞 | 富山県立魚津工業高校電気工学部Aチーム | - | 60分21秒 | — (最速チームが受賞) |

大会を終えて
様々なドラマのあった2025 Ene-1 SUZUKA Challenge。選手の皆様は充実した表情で会場を後にしていました。パワーアカデミーでは、今後とも様々な形でPR活動を展開し、電気工学分野の魅力を伝えてまいります。






