『2021 Ene-1 Challenge』イベントレポート
2021年8月31日
去る8月1日(日)、鈴鹿サーキットにて「2021 Ene-1 Challenge」が開催されました。
パワーアカデミーでは、本大会の趣旨に賛同し協賛するとともに、パワーアカデミー賞を設置し猛暑の中奮闘する学生を応援しております。
今回も、炎天下の中繰り広げられた熱戦の模様をお伝えします。
Ene-1 Challengeとは?
充電式単三電池40本のみを動力源とした次世代エネルギーカーイベントで、車両部門(KV-40)と二輪車部門(KV-BIKE)があります。2011年(BIKEは2014年)から始まり、年々参加チームが増加しており、今大会ではKV-40で80チーム、KV-BIKEで28チームが参加し、益々の盛り上がりを見せています。
大会概要
開催日 | 2021年8月1日(日) |
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競技会場 | 鈴鹿サーキット国際レーシングコース |
主催 | 株式会社モビリティランド |
後援 | 三重県、鈴鹿市、鈴鹿F1日本グランプリ地域活性化協議会、 一般社団法人鈴鹿市観光協会、鈴鹿商工会議所、三重県教育委員会、 公益社団法人全国工業高等学校長協会 |
オフィシャルパートナー | パナソニック株式会社、株式会社ミツバ、アルテアエンジニアリング株式会社、 パワーアカデミー |
協賛 | 住友電装株式会社、有限会社三鈴印刷 |
公式サイト | https://www.suzukacircuit.jp/ene1-challenge/ |
競技内容
車両部門(KV-40)は、F1でお馴染みの鈴鹿サーキット国際レーシングコース(一周約5.8km)のタイムアタックを3回行い、その合計タイムを競うものです。
本コースはアップダウンが激しく(高低差約40m)、車体に負担のかかるカーブが連続するため、非常にタフなコースとなっています。
また、競技開始以降、電池の追加充電はできないため、速いタイムを記録しつつ、3回のタイムアタックを完走できるようなエネルギーマネジメントが必要となります。1周目を如何に早く走行しても、2周目、3周目にエネルギーが残っていないとリタイアしてしまいます。パワーアカデミーでは、このエネルギーマネジメントを重要とする競技内容に賛同し、パワーアカデミー賞を設定しました。
大会を彩るユニークな車体の数々
フルカウル型やドライバー剥き出し型など、今年も様々な車体が大会を盛り上げました。
ダンロップコーナーで繰り広げられるドラマ
本コースの最難関ポイントの一つが、コース序盤にあるダンロップコーナーと呼ばれる勾配7.8%の上り坂です。優勝を目指すチームは難なく攻略していきますが、完走を目指すチームにとっては、正にレースの正念場となる箇所で、ここでリタイアしてしまうチームも多くあります。
今年も、上り坂とは思えないほど加速し、他チームを追い抜いていくチームもあれば、何度も止まってしまいながらも都度修理し攻略するチームなど、数々のドラマが展開されました。
このダンロップコーナーは、「激感エリア」と称して、コース真横というレース好きには堪らない近さで観戦・応援が出来るエリアとなっています。まずは観戦してみたいという方は、ここで多くのドラマを体感して欲しいと思います。
パワーアカデミー賞の行方は?
パワーアカデミー賞では、学生チームを対象に、速さを追及するのではなく、事前に申告した目標タイムのターゲットタイム(24分、36分、48分、60分)と実走行の3周合計タイムのタイム差が最も小さい4チーム(各ターゲットタイム毎に1チーム)と、前回リタイアしたチームの中で今回完走した一番タイムの速かった1チーム(リベンジ賞)をエネルギーマネジメントに優れているということで表彰しています。
今大会では、参加した全学生チーム60チーム中40チーム(約67%)にエントリー頂き、多くの学生に関心を持って頂けたことに事務局としても感謝しております。
パワーアカデミー賞の受賞チームですが、ターゲット1(24分賞)は長野県飯田OIDE長姫高校原動機部Cが第1位となり、ターゲット2(36分賞)では鳥取県立鳥取工業高等学校技術研究部、ターゲット3(48分賞)では大阪府立堺工科高等学校自動車部、ターゲット4(60分賞)では大阪教育大学技術教育部門、ターゲット5(リベンジ賞)では福岡市立博多工業高等学校Bチームがそれぞれ第1位となりました。
中でもターゲット2(36分)の鳥取工業高校技術研究部チームは、3周ともほぼ11分台と見事なラップを刻み、ターゲットタイムと2分差という秀逸なマネジメントを見せてくれました。今回、受賞されたチームの皆さま、本当におめでとうございました。今回も3周目のFinal Attackでのリタイアが相次ぎ、あらためてエネルギーマネジメントの難しさを実感いたしました。
表彰式では、新型コロナウイルス感染対策により、受賞者への記念の楯と副賞(図書カード)の授与はプレゼンターからはありませんでしたが、受賞者との記念撮影は早川直樹パワーアカデミー大学検討委員会委員長(名古屋大学教授)と合同で執り行われました。