2020年12月5日(土)、第10回パワーアカデミー・産学交流会をオンライン開催しました。

産学交流会とは

産学交流会 ~Meet the Dr. Eng. (ミート・ザ・ドクター)~ は、大学院修士課程等で電気工学を学んでいる学生の皆さんを対象に、博士課程進学後の電気工学分野におけるキャリアパス形成に関する情報交換の場を提供するものです。大学からは教員や博士課程在学中の先輩、産業界からは電気工学分野の最前線で活躍する博士号を取得した若手技術者が参加し、個々の経験に基づくアドバイスや質問への回答を行います。

研究発表を主眼とした学会とは異なり、「仕事とは?」、「技術者の役割とは?」といったテーマを他の参加者と討論することによって、キャリアパス形成のヒントを得て頂くための企画で、今回が10回目の開催となりました。

内容

(1)キャリアパスに関する発表会

過去の産学交流会に参加し、現在は大学教員として活躍されているOBからの激励メッセージをいただいた後、参加者による個々の研究内容およびキャリアパスに関する口頭発表と質疑応答を行いました。

学生参加者からは、現在取り組んでいる研究や、博士課程進学についての考えを紹介して頂きました。また、博士課程の学生に対してどのようなことを期待しているかといった、博士課程進学に対する率直な疑問、不安、悩みが紹介されました。これに対して、アドバイザー(産業界・博士課程在学生)からは、「修士課程修了者との3年間の差として、より高度な研究遂行能力と専門的かつ幅広い知識が求められる」、「学生のうちに業界分析などの情報収集を行って視野を広げ、語学力などの基礎学力を身に着けてほしい」、「博士課程では学生の立場で他分野の方と関わり、研究以外の趣味も取り入れておくとよい」といったアドバイスなどが紹介されました。

産業界アドバイザーからの助言

学生からの博士課程進学に関する疑問・質問

(2)グループディスカッション

発表会で紹介された話題についての議論をより深めるために、参加者を3グループに分けてグループディスカッションを行いました。

キャリアパスに関する発表会で紹介されたテーマからグループ毎に討論する内容を設定し、討論を行いました。討論は非常に盛り上がり、打ち解けた雰囲気も時折みせながら、率直な意見が交わされました。また、討論後には、設定したテーマと討論の内容について、グループ毎に紹介して頂きました。

これらにより、学生の進路に関する共通の悩みや不安が緩和(または解消)され、各々の将来のキャリアパス形成のために、何を成すべきなのかがより明確となったようです。

参加者からの主な声

  • 博士課程進学者の進路や、研究活動に対する考え方やモチベーションを維持する方法などを学ぶことができたことが良かったと感じております。(学生)
  • 産業界において博士人材がどう活躍しているか、そして博士にどのような能力が求められているのか、生の声を聴けた。(学生)
  • 他大学の博士志望の学生だけでなく企業の方からも幅広い意見を聞くことができ、非常に良い経験となりました。(学生)
  • 学生や産業界の方と今後のキャリアパス等について議論や相談ができたことがよかった。特に今年は学会等での交流がなかったため、貴重な機会となった。(学生)
  • 学生が博士課程に進学するにあたって気になっている点、懸念している事柄を把握することができたため、産業界にいる身としても得るものが大きい。(産業界)
  • 意欲旺盛な学生さんの率直な考えを聞け、自身も大変刺激を受けました。(産業界)

開催概要

開催日 2020年12月5日(土)オンライン開催
概 要 ・発表会、グループディスカッション
①学生発表(研究内容、キャリアパスについての考えや悩み)
②産業界技術者発表(経歴・業務内容、学生へのアドバイス)
③グループディスカッション(3グループに分かれてテーマ討論)
・懇談会
参加者 ・学生:15名(学部1名、修士10名、博士4名)
・産業界技術者:4名(電機メーカー、電力会社等)
・パワーアカデミー事務局 他関係者:7名