9月4日(月)、(一財)電力中央研究所 横須賀地区において、第7回パワーアカデミー・産学交流会を開催しました。

産学交流会とは

産学交流会 ~Meet the Dr. Eng. (ミート・ザ・ドクター)~ は、大学院修士課程等で電気工学を学んでいる学生の皆さんを対象に、博士課程進学後の電気工学分野におけるキャリアパス形成に関する情報交換の場を提供するものです。大学からは教員や博士課程在学中の先輩、産業界からは電気工学分野の最前線で活躍する博士号を取得した若手技術者が参加し、個々の経験に基づくアドバイスや質問への回答を行います。

研究発表を主眼とした学会とは異なり、「仕事とは?」、「技術者の役割とは?」といったテーマを他の参加者と討論することによって、キャリアパス形成のヒントを得て頂くための企画で、今回が7回目の開催となりました。

内容

(1)キャリアパスに関する発表会

発表会の様子

参加者による個々の研究内容およびキャリアパスに関する口頭発表と質疑応答を行いました。3名の座長を学生参加者から選び、司会進行をして頂きました。

学生参加者からは、現在取り組んでいる研究や、博士課程進学についての考えを紹介して頂きました。また、博士課程の学生に対してどのようなことを期待しているかといった、博士課程進学に対する率直な疑問,不安,悩みが紹介されました。これに対して、アドバイザ(産業界・博士課程在学生)からは、どんどん新しいことにチャレンジして新しい道を切り開いてほしい、所属グループに新しい風を吹かせてほしいといったアドバイスなどが紹介されました。

(2)グループディスカッション

グループディスカッションの様子

発表会で紹介された話題についての議論をより深めるために、参加者を3グループに分けてグループディスカッションを行いました。

キャリアパスに関する発表会で紹介されたテーマからグループ毎に討論する内容を設定し、設定したテーマについて討論を行いました。討論は非常に盛り上がり、打ち解けた雰囲気も時折みせながら、率直な意見が交わされました。また、討論後には、設定したテーマと討論の内容について、グループ毎に紹介して頂きました。

これらにより、学生の進路に関する共通の悩みや不安が緩和(または解消)され、各々の夢を実現するために、何を成すべきなのかがより明確となったようです。

(3)設備見学会

グループディスカッションの様子

(一財)電力中央研究所 横須賀地区にある「高電圧絶縁実験棟」「石炭燃焼実証試験棟」「配電需給協調実験棟」を見学しました。所員の説明に対し、学生は専門分野に関する質問を熱心に行っていました。

参加者からの主な声

  • 博士課程についてよく知らなかったため、今回の交流会で実情を知ることで、判断材料が得られた。(学生)
  • 企業の研究のプロフェッショナルが多い会合だったので、普段聞くことのできない話を聞くことができた。(学生)
  • 博士進学に対する世の中のイメージと、企業側から見た博士が全く異なることが分かってよかった。(学生)
  • 普段見学することのできないような施設を見学できて良かった。(学生)
  • 社会人の実体験を学生さんと情報交換することは、学生さんのためだけでなく、社会の実情を広く知らしめ、橋渡しする意味があり、有意義と思います。(産業界)
  • 企業で働く博士の方々の口から、実情を含む詳しい話が聞けた。(学生オブザーバ)

開催概要

開催日 2017年9月4日(月)
開催場所 (一財)電力中央研究所 横須賀地区(神奈川県横須賀市)
参加者 ・学生(10名:博士1名、修士9名)
・産業界技術者(4名:電機メーカー等)
・学生オブザーバ(3名:修士3名)
・パワーアカデミー事務局 他関係者