2016年度 パワーアカデミー研究助成「特別推進研究」の採択式
2017年2月28日
パワーアカデミーは、1月26日に成蹊大学にて、2016年度の特別推進研究の採択式を行ないました。今年度の採択されました研究件名は「人工ナノ粒子導入Y系超伝導線材を用いた縦磁界利用大容量DCケーブル」で、研究代表者は成蹊大学 三浦正志准教授となっています。
採択式では、パワーアカデミー運営委員会関根委員長が挨拶を申し上げた後、パワーアカデミーから採択証書を授与しました。続いて、研究代表者である三浦准教授から、研究に対する今後の抱負などについてご挨拶がありました。
成蹊大学 三浦正志 准教授 からの今後の抱負
このたび、私どもの研究を特別推進研究に採択頂きましてありがとうございます。本研究は、文科省の科研費や東電記念財団基礎研究などの助成を受けて実施し、得られた研究成果が基となっております。得られた成果をさらに向上させ電力応用につなげたいとの思いから今回特別推進研究へ応募させて頂きました。
液体窒素下で超伝導状態となるイットリウム系超伝導体(YBa2Cu3Oy)が発見されてから今年でちょうど30年です。そのイットリウム系超伝導線材は現在、数百メートル長で数百Aを流せる線材が製造されています。本研究では、直流を利用した機器が普及している背景を受け、更なる高特性を有するイットリウム系超伝導線材を開発し、縦磁界利用大容量DCケーブルの開発を推進して参りたいと思っております。
研究体制としましては線材開発を成蹊大学、磁場中特性評価を東北大学 淡路先生、そしてケーブル設計等を九州工業大学 木内先生が担い、それぞれ協力し合いながら本研究目標を達成し、先進型電力システムに貢献したいと考えております。