採択証書授与

採択証書授与
(写真左が金子教授、右がパワーアカデミー事務局の梅田部長)

パワーアカデミーは、去る1月26日に琉球大学千原キャンパスにて、2015年度の特別推進研究の採択式を行ないました。今年度の採択されました研究件名は「超高圧真空遮断器の遅発性超高速度放電メカニズムの解明とその抑制に関する研究」で、代表研究者は琉球大学 金子英治教授となっています。

採択式では、パワーアカデミー事務局から採択証書の授与に続いて、代表研究者である金子教授から、研究に対する今後の抱負などについてご挨拶がありました。

採択式の様子

(前列)左から、有住教授、金子教授、梅田部長、大山部長
(後列)左から、米須教授、千住教授、浦崎教授、與那助教、山本准教授、大城D2、山里教授、藤井教授、新城次長、太田副部長

<出席者の所属>
工学部長(工学部環境建設工学科) 有住康則 教授
工学部電気電子工学科長 山里将朗 教授
工学部電気電子工学科 金子 英治 教授 藤井 智史 教授 千住 智信 教授 
               浦崎 直光 教授 米須 章 教授 山本 健一 准教授
               與那 篤史 助教 大城 諒士 博士後期課程2年
沖縄電力 研究開発部 大山 敏克 部長、新城 文博 次長

琉球大学 金子 英治 教授 からの今後の抱負

このたびは私共の研究提案をご採択いただき本当にありがとうございます。東京大学の池田先生らとともに真空遮断器に関する研究に取り組んでいる中で、ぜひ若手の研究者とともにパワーアカデミーに応募してはどうかということから応募に至りました。本件の遅発性突発的な放電は、真空遮断器にとって古くからある重要な技術課題で、特に直流高電界の加わるような厳しい状況の下では、避けて通れないものであります。真空遮断器に関わる研究に携わって40年になりますが、この間、真空遮断器をより高い電圧で、さらに大きな電流遮断能力を持たせようとすると必ず突発的に現れて我々の前に立ちはだかるという大変な曲者でありました。この現象は、まさに突発的に起こり、ひとたび起こるとナノセカンドというような超高速度で進展し、系統の条件によっては、深刻な結果を引き起こす恐れがあります。このようなことをなんとかしたいという思いから大学に異動したというのが、私が会社を辞めた経緯でありますが、異動後しばらくして設備も揃ってきた中で、埼玉大学の山納先生、稲田先生、横浜国立大学の岩渕先生と、実験や解析等について議論を重ねていました。今回、これまでの研究をさらに盛り上げるため、また、世間に知ってもらおうという思いから応募に至り、採択としていただきました。山納先生、稲田先生、岩渕先生というこの分野の若手ホープとともに困難な課題に取り組むという幸せを感じつつ、本研究を盛り上げ成果につなげて行きたいと思っています。