平成25年度 第11回研究交流会
(東北大学 先端電力工学(東北電力)寄附講座主催)の報告
2013年12月26日
東北地域を対象とした第11回研究交流会が、2013年11月27日(水)に東北大学で開催されました。
■開催概要
日時 | 2013年11月27日(金)13:00~18:00 | ||||||||||
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会場 | 東北大学 青葉山キャンパス 総合研究棟 1F 101講義室 | ||||||||||
主催 | 東北大学 先端電力工学(東北電力)寄附講座 | ||||||||||
共催 | 電気学会東北支部 | ||||||||||
参加者 | 東京大学、弘前大学、八戸工業大学、秋田大学、秋田県立大学、東北工業大学、新潟大学、東北電力株式会社、東北電機製造株式会社、東北大学 | ||||||||||
プログラム |
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■主な内容
第11回研究交流会では、電力システムの将来展望と技術課題についての特別講演とともに、東北地域各大学の電気系学科における電力・エネルギーに関する教育研究の取り組みの紹介が行われました。
(1)開会挨拶
東北大学大学院 工学研究科 一ノ倉理 教授より、研究交流会の開催趣旨などについて説明がありました。(2)特別講演
東京大学大学院工学系研究科 谷口治人 特任教授より、「電力システムの将来展望と技術課題」について、特別講演が行われました。以下は主な内容です。
- エネルギーと環境:エネルギー消費・供給の動向、地球環境問題など
- 電力と再生可能エネルギー:太陽光・風力発電の動向と電力系統面での技術課題など
- 欧州広域停電:2006年の広域停電と技術課題など
- 東日本大震災:各種社会インフラの復旧など
- 将来の電力システム:スマートグリッド、レジリエントなシステムなど
(3)東北地域各大学からの電力・エネルギーに関する教育研究の紹介
東北地域の7大学より電気系学科における電力・エネルギーに関する教育研究の取り組みについて紹介があり、活発な質疑応答が行われました。主な内容は以下の通りです。- 弘前大学
北日本新エネルギー研究所における研究分野構成と、シリカ還元プロセス、地熱調査、バイオマスエネルギー転換用触媒、海流発電などについての研究概要の紹介など - 八戸工業大学
電気電子システム学科の学生の意識調査の結果や様々な資格取得のための取り組みの紹介とともに、電力の見える化など電気・エネルギー分野における研究概要、エネルギー環境システム研究所における公開講座等の活動の紹介など - 秋田大学
工学資源学部における工学系と理学系の連携を図るための学部改組の概要と電気電子工学科における高電圧工学や電力工学に関わる研究概要の紹介など - 秋田県立大学
低速・大トルクモータや透明太陽電池など開発など電気・エネルギーにおける研究概要、自主研究制度など同分野における教育面での特色ある取り組みの概要、地域向けの理科実験教室など地域貢献のための取り組みの紹介など - 東北工業大学
環境エネルギー学科の概要と同学科卒業生の進路、クリーンかつ経済的なエネルギー需給の実現を目指した環境経済学分野での取り組みの紹介など - 新潟大学
アルキメデススクリューを用いた揚水発電の概要と、それを用いた風力発電の出力安定化およびその経済性評価の紹介など - 東北大学
情報知能システム総合学科の概要、超電導技術の実用化を目指した三相同軸型電力ケーブルの開発、先進超電導電力変換システムに関わる研究の概要の紹介など
(4)パワーアカデミーについて
パワーアカデミー事務局 栗田剛 氏より、パワーアカデミーの目的、運営体制、産学共同研究などの概要について紹介がありました。
(4)閉会挨拶
東北電力株式会社 佐藤佳彦 研究開発センター 所長より、第11回研究交流会の総括があり、国内における再生可能エネルギー大量導入の動向を見据えた産学連携による技術開発の重要性と今後への期待などについて話がありました。