パワーアカデミーは、去る11月14日に金沢大学角間キャンパスにて、2013年度の特別推進研究の採択式を行ないました。今年度の採択研究件名は「次世代直流・交流電力システムを視野に入れたSF6・代替ガスアーク遮断現象の高精度実験および高精度数値解析 -未知なるアークプラズマ現象解明への挑戦-」で、代表研究者は金沢大学 田中康規教授となっています。

採択式の様子

採択式の様子

採択式の様子(写真右が田中教授、左がパワーアカデミー事務局の藤井部長)

採択式においては、パワーアカデミー事務局からの採択証書授与に続いて、研究代表者である田中教授から、研究に対する今後の抱負などについてご挨拶がありました。

金沢大学 田中康規教授 からの今後の抱負

この度、採択いただきありがとうございます。現象を解明するということは、大学の重要な役割の一つであると考えており、メーカの役割である物作りに役立てばと考えております。今回の研究を遂行するにあたっては、実験設備に加え様々な消耗品も必要であり、実験を続けるだけでも相当な費用を要します。この助成により実験を大きく前進させることが出来ることになりますので感謝申し上げます。
今回の研究チームは、九州大学の富田先生が得意とするレーザトムソン散乱法による時空間分解能の高い電子温度・電子密度の測定と、筑波大学の藤野先生による三次元電磁熱流体解析、さらには、メーカにてガス遮断器開発に携われていた東京電機大学の鈴木先生の知見もあり、実験と数値解析の両輪で現象解明に挑める最強チームだと思っております。SF6ガスの遮断現象は、時間的に非常に短い現象で、それゆえに長年解明できなかったものですが、このチームであれば1年で何らかの結果を出せ、現象解明に向けた大きな第一歩を踏み出せると信じております。その後は、国やNEDOのプロジェクト等に発展させていきたいと考えております。