去る8月3日に締め切らせて頂いた「特別推進研究」および「萌芽研究」の公募結果報告をご報告いたします。おかげさまで、多くの先生方にご応募頂きました。厚く御礼申し上げますと共に、今後ともパワーアカデミーの活動にご協力をお願い致します。

1.特別推進研究

14件の応募があり、研究の意義、研究の実効性、研究の波及効果などの項目を各方面の専門家に評価して頂きました。パワーアカデミーでは、これらの評価に基づいた厳正な審査を実施し、以下の2件を選定いたしました。
選定した2件の公募内容は、

・基幹系統側、需要家側の双方からの視点をもった協調制御による次世代電力システムをそれぞれ異なるアプローチから提案している。
・研究計画の年次展開が着実であり、必要経費の内訳も合理的と判断され、実効性が期待できる計画内容となっている。
・各研究者の専門性を生かしつつ、その専門性を統合する計画概要となっており、相乗効果が期待できる共同研究内容となっている。

等が特徴となっており、パワーアカデミー活動のシンボル的な研究テーマと判断しました。

(1)「再生可能エネルギー調和型次世代電力システムを見据えた先進協調体系の創出-日本型先進グリッドを目指して-」

代 表 者 早稲田大学 教授 林 泰弘
共同研究者 早稲田大学 教授 若尾真治、東京大学 准教授 馬場旬平、
東京大学 特任助教 太田豊、名城大学 助教 飯岡大輔、
福井大学 助教 川﨑章司、東京大学 教授 横山明彦
期 間 2009年11月~2011年10月
概 要 シミュレーションおよび模擬実験を通じ、送配電ネットワーク・需要家・太陽光発電群を集中的に制御する次世代電力システムを創出。

(2)「自然エネルギー型分散電源の大量導入を目指した次世代電力システムを支えるパワーエレクトロニクス技術とシステム・制御・解析技術の融合によるシステム協調の高度化に関する研究」

代 表 者 大阪工業大学 教授 木村 紀之
共同研究者 福井工業大学 教授 田岡久雄、名古屋工業大学 教授 竹下隆晴、
広島大学 教授 餘利野直人、広島大学 助教 佐々木豊、
首都大学東京 教授 安田恵一郎、大阪府立大学 准教授 石亀篤司
期 間 2009年11月~2011年10月
概 要 パワエレ装置の開発を通じ、配電ネットワークレベルを自律分散的に制御する次世代電力システムを構築。

2.萌芽研究

若手研究者を中心に54件の応募があり、研究の意義、研究の将来性、研究支援の必要性などの項目を各方面の専門家に評価して頂きました。パワーアカデミーでは、これらの評価に基づいた厳正な審査を実施し、別紙-1(PDF:96KB)の20件を選定いたしました。
主な研究テーマは、雷放電の高速電磁界解析や、電気自動車用のモータ制御手法や電気二重層キャパシタを用いた駆動電源、新たな電気絶縁材料に関するものなどです。