英語名arcing horn

がいし連がフラッシオーバを起こした場合、がいしの被害を最も少なくするため、ホーンまたはリング状にがいし連の両端に取り付ける金具で、使用目的によって大きく防絡角と招弧角に分類される。送電線では、雷撃によるフラッシオーバを完全に防ぐことは不可能に近いので、雷撃フラッシオーバはやむを得ないが、その際発生するアークをアーキングホーンの先端に生じさせて決してがいしに触れさせず、フラッシオーバによるアークの偏熱から生じるがいし破損を防止し、あわせて電線からアークが発生して、電線を溶断させるのを防止するのが防絡角である。
招弧角は、汚損によりがいし沿面で絶縁破壊が生じ、がいしが破損するのを避けるため、発生した局部アークをがいし面から引き離して、無害な方向へ向けるために使用される。その原動力としては、①アーク電流による電磁力、②アークの熱による空気の膨張と上昇、③風圧による水平気流を利用している。防絡角、招弧角は、それぞれ目的用途が異なり、最も有効な、形状・寸法・配置が定められているが、一般には両目的を兼備したホーンが使用されている。

出典)「電気事業事典」電気事業講座2008 別巻 ((株)エネルギーフォーラム 発行)

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