英語名stress corrosion cracking

材料が応力の作用のもとで、環境による腐食作用との相互作用によって、ある時間経過したのちに、脆性破壊あるいはそれに類似した破面を表す現象。一般に耐食性の優れた材料は表面に不動態膜が形成されているが、その皮膜が外的要因によって局部的に破壊し、孔食あるいは応力腐食割れの起点となる。その局所性は応力集中を増大し、内部の溶液はSCC伝播に寄与し割れが進展していく。このように皮膜の生成と破壊がバランスのとれた条件下でのみ割れは進行する。表面皮膜の保護性が不十分であれば全面腐食となり、応力腐食割れは発生しない。したがって応力腐食割れは耐食性の良い材料にのみ発生する。ある環境で割れの抵抗性の大きい材料でも、適当な他の環境においては応力腐食割れを発生する可能性が十分存在する。換言すれば、どのような材料でも応力腐食割れを起こしうる環境が存在するといえる。

出典)「電気事業事典」電気事業講座2008 別巻 ((株)エネルギーフォーラム 発行)

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