英語名bus protection

母線は多くの送電線や変圧器等が集中し、電力系統の要ともいえるもので、事故が発生した場合には、これを高速度にかつ最小の範囲で切り離すことが必要。この母線保護に用いられる継電方式には、高インピーダンス電流差動方式、位相比較付き電流差動方式、低インピーダンス電流差動方式等がある。高インピーダンス電流差動方式は、各端子のCT二次回路を一括した差動回路に内部インピーダンスの大きな継電器を接続し、各回線のベクトル和電流によって誘起される電圧の大小で、母線の内部事故、外部事故を判定するもの。
位相比較付き差動電流方式は、母線内部事故時には各端子より流入するすべての電流が、ある特定位相に集中するのに対し、外部事故時には少なくとも一端子は逆位相になる。これを利用して事故の内外部を判定するもの。低インピーダンス電流差動方式は、各端子のCT二次回路を一括した差動回路に内部インピーダンスの小さな継電器を接続し、内部事故時に事故電流に比例した電流が動作コイルに流れ、外部事故時には流入電流と流出電流がほぼ等しく、CT相互間を電流が還流するので、動作コイルにはほとんど流れないことを利用して、事故の内外部を判定するもの。これらの方式には、それぞれ一長一短があり、母線方式、系統の接地方式等により最適な方式を組み合わせて採用する。

出典)「電気事業事典」電気事業講座2008 別巻 ((株)エネルギーフォーラム 発行)

他の用語を探す

キーワード検索

50音で探す
 
 
     
 
         
英数字で探す
A B C D E F G
H I J K L M N
O P Q R S T U
V W X Y Z 数字