英語名binary cycle generation

従来の地熱発電方式は、およそ200℃以上の高温の地熱流体から得られる蒸気のみを対象としている。このため通常、蒸気の数倍程度随伴する熱水は、その熱エネルギーが十分に利用されずに地下に還元されている。また自噴力が弱いか、または自噴しないため熱水資源を利用することなく放置される坑井も数多い。バイナリー発電方式は、このような未利用熱源を有効に利用する発電方式で、未利用熱源のもつ熱エネルギーを、熱交換器を介して低沸点媒体(ペンタン等)に伝え、媒体を加熱蒸発させ、その高圧の蒸気によってタービンを駆動し発電する方式である。
加熱源としての蒸気・熱水サイクルとペンタン等を用いた媒体サイクルの二つの熱サイクルを有していることから、「二つの」という意味を持つバイナリー(Binary)発電方式と呼ばれている。またバイナリー発電方式は、「RPS法(電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法)」における、地熱を利用した新エネルギー等発電設備に認定されている。

出典)「電気事業事典」電気事業講座2008 別巻 ((株)エネルギーフォーラム 発行)

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