去る8月7日(日)、鈴鹿サーキットで「2016 Ene-1 GP SUZUKA」が開催されました。
パワーアカデミーは、本大会の趣旨に賛同し、今大会より協賛するとともに、パワーアカデミー賞を設定しました。
今回、炎天下の中繰り広げられた熱戦の模様をお伝えします。

Ene-1 GPとは?

Ene-1 GPとは、充電式単三電池40本のみを動力源とした次世代エネルギーカーイベントで、車両部門(KV-40)と二輪車部門(KV-BIKE)があります。2011年より(BIKEは2014年より)始まり、年々参加台数が増加しており、今大会ではKV-40で92チーム、KV-BIKEで27チームが参加し、益々の盛り上がりを見せています。

大会概要

開催日 2016年8月7日(日)
競技会場 鈴鹿サーキット国際レーシングコース
主催 株式会社モビリティランド
後援 経済産業省、観光庁、スポーツ庁、三重県、鈴鹿市、 鈴鹿F1日本グランプリ地域活性化協議会、一般財団法人鈴鹿市観光協会、 鈴鹿商工会議所、三重県教育委員会、公益社団法人全国工業高等学校長協会
オフィシャルパートナー パナソニック株式会社、株式会社ミツバ、株式会社第三銀行、株式会社三重銀行、トリナ・ソーラー・ジャパン株式会社
協賛 パワーアカデミー、住友電装株式会社、有限会社三鈴印刷
公式サイト http://www.suzukacircuit.jp/ene1gp_s/

競技内容

車両部門(KV-40)は、F1でお馴染みの鈴鹿サーキット国際レーシングコース(一周約5.8km)のタイムアタックを3回行い、その合計タイムを競うものです。
本コースはアップダウンが激しく(高低差約40m)、車体に負担のかかるカーブが連続するため、非常にタフなコースとなっています。
また、追加充電はできないため、1周目を如何に早く走行しても、2週目、3周目にエネルギーが残っていないと完走できないため、速いタイムを記録しつつ、3回のタイムアタックを完走できるようなエネルギーマネジメントが必要となります。パワーアカデミーでは、このマネジメントを重要とする競技内容に賛同し、今回パワーアカデミー賞を設定しました。

進化する車両。過去最速タイムでの応戦。優勝の行方は?

風もない絶好のコンディションの中、10時15分1st Attackが開始されました。いきなり、一昨年優勝で2年振りの頂点を目指す飯田OIDE長姫高校原動機部WISDOMがコースレコード(6分1秒)を21秒更新する5分40秒(平均時速:約61km)でファーストラップを獲得。会場を沸かせました。
しかし、3周完走しなければならないレースなので、残り2周への期待とエネルギーがもつのかという不安も同時に膨らみます。
2nd Attackでは、他のチームも黙っていません。優勝を狙う一般部門の2チームも5分台の好タイムを記録してWISDOMを猛追します。しかし、WISDOMもまたもや5分台を記録し差を拡げます。
そして迎えたFinal Attack。各チームも必死に追い上げましたが、1st、2ndも計算通りとばかりWISDOMが圧倒的な速さで走破し(完走タイム:17分47秒)、見事な総合優勝を飾りました。

様々な形状をした車体が大会を盛り上げました。
(左上が優勝した飯田OIDE長姫高校原動機部WISDOM)

パワーアカデミー賞の行方は?

記念の盾

パワーアカデミー賞は、学生チームを対象に、速さを追及するのではなく、目標タイム(今回はパワーアカデミーで設定した3つのターゲットタイムのいずれか)を事前に申告し、そのタイムと3周合計タイムの時間差が小さいチームをエネルギーマネジメントに優れているということで表彰することとしました。
今回は、学生チーム68チーム中24チームが完走を果たし、見事Team宮工(宮崎工業高校)の宮工E-08が、ターゲットタイムと21秒差(完走タイム24分21秒)という好記録で第1位となりました。(2位と3位は下表のとおり。)
表彰式では、横山明彦パワーアカデミー大学検討委員会委員長(東京大学教授)から、記念の盾と副賞(図書カード)が授与されました。
なお、今回の賞詞設定にあたりご助言いただきました、沼津工業高等専門学校大津孝佳教授にはこの場を借りて厚く御礼申し上げます。

左から横山委員長、第2位の飯田OIDE長姫高校、第1位のTeam宮工
(第3位の博多工業高校は遠方のため表彰式不参加、別途授与実施)

1位 Team宮工(宮崎工業高校)宮工E-08
2位 飯田OIDE長姫高校 原動機部 WISDOMII
3位 福岡市立博多工業高等学校Bチーム