平成24年度 東北大学 先端電力工学(東北電力)寄附講座主催
第10回研究交流会開催の報告
2012年11月27日
平成24年11月2日(金)、東北大学 先端電力工学(東北電力)寄附講座主催 第10回研究交流会が開催されました。
■開催概要
日時 | 平成24年11月2日(金)13:00~18:00 | ||||||||
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会場 | 東北大学 青葉山キャンパス 総合研究棟 1F 101講義室 | ||||||||
参加者 | 一般財団法人電力中央研究所、八戸工業大学、弘前大学、東北工業大学、秋田大学、 秋田県立大学、山形大学、東北電力株式会社、東北大学 |
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プログラム |
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■主な内容
第10回研究交流会では、東北地域各大学における新エネルギー活用に向けた電気・エネルギー分野での教育研究の取り組みに関する紹介と新エネルギーの活用に関連した内容の特別講演が行われました。
(1)開会挨拶
東北大学大学院 工学研究科 一ノ倉 理 教授より、研究交流会の開催趣旨と今回のテーマ「新エネルギー活用に向けた電気・エネルギー分野での教育研究の取り組み」の紹介、ならびに主催の先端電力工学(東北電力)寄附講座の活動概要などについて説明がありました。(2)特別講演
一般財団法人 電力中央研究所 システム技術研究所 七原 俊也 研究参事より、「再生可能エネルギー発電の電力系統への大量連系と技術課題」について、特別講演が行われました。以下が主な講演内容です。
- 太陽光および風力発電の概要と特徴
- ローカル影響(電圧変動など)と全系への影響(周波数や系統動特性への影響など)など再生可能エネルギー電源の電力系統に及ぼす影響
- 平滑化効果の特徴分析、電力貯蔵設備による出力安定化や風力発電出力予測などの研究事例の紹介など
(3)東北地域各大学からの新エネルギー活用に向けた電気・エネルギー分野での教育研究の取り組みの紹介
東北地域の8大学より新エネルギー活用に向けた電気・エネルギー分野での教育研究の取り組みについて紹介があり、活発な質疑応答がなされました。主な紹介内容は以下の通りです。- 八戸工業大学
八戸工業大学エネルギー環境教育協議会の設立などエネルギー・環境教育の概要。多層光学膜を用いた太陽電池の効率向上、マイクロ水力発電の導入や先進超電導電力変換システムなど新エネルギー活用に向けた研究紹介など。 - 弘前大学
北日本新エネルギー研究所の研究分野と、シリカの直接還元や寒冷地向け電動車の利用などの研究概要の紹介。 - 岩手大学
「いわてエネルギー環境教育ネットワーク」の概要、風力発電所の落雷計測やCO2削減に向けた照明用ZnO発光ダイオードなどのグリーンエネルギー技術に関する研究テーマ、ソフトパス工学総合工学研究センター(SPERC)の紹介。 - 東北工業大学
太陽光発電における部分影の影響や電熱ハイブリット利用の開発などの研究概要、ディベート、オープンキャンパス・大学祭でのイベントや高校への出前事業などの環境・エネルギー教育の実践例の紹介。 - 秋田大学
秋田大学の学部改組や大学院工学資源学研究科・共同ライフサイクルデザイン工学専攻の概要説明。直流技術による新・地産地消エネルギーインフラの構築、バイオマスに由来する蓄電素子の開発や次世代高効率薄膜太陽電池の開発などの研究概要の紹介。教育への取組みとして、学生自主プロジェクトのエコ発電プロジェクト概要の説明。 - 秋田県立大学
低速・大トルクモータの開発など電気・エネルギーや高速FPGAを用いた高周波増幅器の開発など省エネルギーに関する研究概要の紹介。学生自主研究制度などエネルギー関連の教育や新エネルギー関連産業セミナーなど地域貢献活動概要の説明。 - 山形大学
情報通信と低消費電力社会の関連性や効率の良い大容量光ファイバ通信に向けた光単側波帯変調と光信号処理に関する研究概要の紹介。 - 東北大学
東北大学の電気・情報系の歴史と電気エネルギーシステム専攻の概要、主要研究テーマの概要と災害時も機能するレジリエント電力システムなど次世代電力ネットワークシステムに関する研究紹介。