電力を支える使命を持った 信頼される存在になりたい。

2017年2月28日掲載

「電気は世の中に欠かせないものだから幅広い進路があるはず」と考えて、電気工学の道に進んだ立川さん。学生時代はパワーエレクトロニクスの研究に携わり、社会人になってからはメーカーで技術者として活躍しています。「電力の安定供給を支えているという実感が一番の醍醐味」と語る立川さんに、学生時代の研究や現在のお仕事の内容などについてうかがいました。

プロフィール

2009年3月
長崎大学工学部 電気電子工学科 卒業
2011年3月
長崎大学大学院 生産科学研究科電気情報工学専攻修士課程 修了
2011年4月
株式会社明電舎 入社
2011年7月
株式会社明電舎 電力システム技術部
2012年4月
明電T&D株式会社 出向
2013年1月
株式会社明電舎 電力システム技術部

※2016年12月現在。文章中の敬称は略させていただきました。

研究に、ソフトボールに、仲間と一緒に打ち込んだ学生時代

立川さんが電気工学を専攻された理由は何でしたか。

立川:高校生の頃の私は数学、物理といった科目が得意だった反面、英語や国語は苦手だったので、自分は理系の人間なんだと思うようになりました。実験やモノづくりも大好きだったので、自然と工学系の進路を考えるようになりましたね。その中で電気工学を選んだのは、電気は世の中に欠かせないもので、将来の進路も幅広いと考えたことが理由です。どんな仕事でも電気は必要ですし、電気がない世の中はありえない。将来の可能性という点でも非常に選択肢が広く思えました。

長崎大学の電気電子工学科で学ばれた後、同大学院に進学されましたね。

立川:学部の勉強というのはどうしても浅く広くなりがちでしたので、もう少し専門的に勉強しようかなと思って大学院に進むことにしました。

電気工学は選択の幅が広いとのことでしたが、その中でパワーエレクトロニクス専門の研究室を選ばれた理由を教えてください。

立川:その研究室は就職の実績もよく、先生が魅力的な方でしたので選択しました。私の研究テーマは、定電流制御方式の双方向DC-DCコンバーターに関するもので、具体的に言うと、昼間、太陽光パネルにより発電した電気をバッテリーに蓄電し、夜間はその貯めた電気を利用してLEDを点灯させるシステムを想定して、太陽光パネルとバッテリー、バッテリーとLEDの間を取り持つ双方向DC‐DCコンバーターを定電流制御し、小型化・高効率化を目指す研究を行っていました。

研究において、どんなことが印象に残っていますか。

立川:実際に太陽パネル、バッテリー、LEDを用いて双方向DC-DCコンバーターの定電流制御ができた時の達成感が印象に残っています。コンバーターも、回路も、コイルも全部自分の手で組み立てて、プログラミングも自分で行いました。特に難しかったのは定電流制御のプログラミングです。太陽光は雲の影響などで発電量が安定しませんから、その中でどうやってバッテリーに一定の電流値を与えるか、その制御プログラムの構築が一番難しかったです。

研究室での思い出を聞かせてください。

立川:学会で韓国に行ってポスター発表を行ったのですが、私は英語が苦手ですので、質問に対して身振り手振りで回答したことが記憶に残っています。事前に質問を想定して練習していたのですが、本番では緊張して相手の単語を聞き取るのに必死だったことを覚えています。また、研究室のメンバーは非常に仲がよくて、本当にいい雰囲気で過ごせました。みんなで研究室対抗のソフトボール大会を目指して、研究の合間に練習したこともいい思い出です。おかげで大会では優勝でき、大いに盛り上がりました。私は小学校からずっと野球をやっており、その経験を活かして優勝に貢献できたので、本当に嬉しかったです。

明電舎へ就職、電力会社向け変電設備の更新業務に携わる

明電舎に入社されたのが2011年4月ですが、その前年は就職氷河期と言われていた頃でしたから、就職活動は厳しかったでしょうね。

立川:おっしゃるようにリーマンショックの余韻が残っていてとても厳しい環境でしたが、研究室の仲間で支え合いながら就活に臨みました。厳しい環境の中でも電気工学を専攻していた我々は比較的有利に進められたというのが実感でしたね。

就職先として明電舎を選ばれた理由を教えてください。

実際の製品の中身をお客様にご覧いただき、詳細をお伝えすることもあります。

立川:先ほども申し上げたように私は研究室で次世代エネルギーである太陽光に取り組んだわけですが、研究を通じて太陽光発電の事業に取り組んでいる明電舎に興味を持つようになりました。当時、北海道で太陽光発電を行っていたと記憶しています。さらに、就職活動に際して企業研究をしたところ、明電舎は100年以上の歴史を持つ企業であること、人を大切にする風土を持っていることを知り、第一志望に決めました。特に風土に関しては、実際に入社してみて、その印象に間違いはなかったと思いました。

現在のお仕事内容について教えてください。

立川:現在、電力システム技術部という部署に所属しているのですが、ここでは主に電力会社向けに変電製品に関する技術・サービスの統括業務・エンジニアリング業務、さらには製品仕様の決定、工場への仕様指示のとりまとめなどを行っており、私は主に東京電力パワーグリッド様向け変電設備の更新業務を担当しています。具体的な製品としては、配電用変電所内の開閉器、変圧器などを保護制御する装置や、遠方監視制御装置などです。

更新業務ということは、老朽化した機器の取り替えということですか。

立川さんが実際に担当された変電設備です。

立川:そうですね。古くなったものを計画的に更新していく作業です。その際に、製品の仕様をお客さまと決めていくわけですが、それは営業担当者だけでは難しい話なので、私が営業技術という立場で営業担当者に同行して打ち合わせに臨みます。その打ち合わせに基づいて工場に製作指示を出します。

エリアごとに担当しているのですか。

立川:エリアの担当というのはありません。担当は製品ごとに決められて、その上で関東圏を中心に日本全国を見ていくことになります。

電力会社にとっては頼れるパートナーですね。

立川:頼りにされるよう、頑張っています。お客さまの問い合わせにお答えするには幅広い知識が必要なのですが、入社6年目の私はその点、まだまだ不十分ですので、もっと勉強しなければと痛感しています。

目の前の仕事に全力で取り組んだことで成長を実感

今のお仕事で印象に残っているのは、どんなことですか。

立川:2013年度から東京電力向け変電製品の大規模既設更新が始まったのですが、前年までの約5倍という膨大な面数の制御盤への対応が必要となり、その業務に追われたことが記憶に残っています。当時、私はまだ経験が少なく、見積、仕様指示、質問回答など、一つひとつの仕事にとても時間がかかりました。

慣れないなか、仕事量が一気に増えてしまったというわけですね。

立川:ええ。当時、私は関連会社への出向を終えて復職したばかりでしたので、営業技術としてどんな動きをしたらいいのか、知識も経験もまったく足りない中で、取り組まざるを得ませんでした。お客さまの前で話すというのも初めてのことでしたし。ただ、そんな中で必死に取り組んだことによって相当鍛えられまして、翌年は仕事が自分でも驚くぐらい速くなりました。確実に力がついたと思います。

プレッシャーは相当大きかったと思いますが、同時にやりがいも大きかったのでは。

立川:そうですね。やはり自分も日本の電力の安定供給を陰で支えている一人であるという自負はあります。特に海外と比べると日本は停電からの復旧が極めて速いですよね。そういうことを思うと、わが社の製品が電力の安定供給に貢献しているなという実感があります。

このプロジェクトは現在も続いているのでしょうか。

立川:ええ、現在も計画に沿って更新が続けられています。この先も、製品の世代交代に伴って更新が必要となりますから、ずっと続いていくことになります。

将来の選択肢の多様さこそ、電気工学を学ぶ大きな魅力

学生時代に学ばれた電気工学の知識は、現在のお仕事にどのように活かされていますか。

立川:学生時代、電力会社のインターンシップに参加し、変電所に連れて行っていただいたり、開閉器や変圧器を見せていただいたりしました。今の私は電力会社に設備を納品する立場ですので、あの時に見たり、触れたりしたことが知識として役立っています。

今後はどんな仕事に取り組みたいとお考えですか。

立川:今後は設計や試験の分野で経験を積んで、製品知識を深めていきたいと思います。特に電気設計はぜひ経験しておきたいですね。その上で現在の営業技術の仕事に戻って、より信頼されるエンジニアとして活躍したいと考えています。お客様に「立川が担当なら安心だ」と言われるような存在になることが、今の私のビジョンです。

電気工学を学んでよかったと思うのは、どんな点ですか。

立川:多くの人の役に立つ仕事ができることですね。電気は生活や仕事をする上で不可欠のものですから、電気の安定供給に貢献することは、社会の人々を支えることにつながると思っています。電力の安定供給は、私たちにとって最大の使命です。

電気工学を学んでいる学生の皆さんに、アドバイスをお願いします。

立川:電気工学は様々な分野で必要とされる学問ですので、卒業後の選択肢が豊富にあります。研究ではどうしても狭い範囲での取り組みになりますが、就職に際してはぜひ広い視点で企業選びされることをお勧めします。

ぜひ今後の明電舎を背負っていく存在を目指して頑張ってください。
今日はどうもありがとうございました。

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