研究課題の背景

地球温暖化防止と持続可能なエネルギー社会の実現に向けて、エネルギー需要家側においても高効率化、省エネ化やエネルギー管理技術の高度化が求められている。従って、総量および原単位の両面において二酸化炭素排出量を削減可能な電気利用技術の確立が課題となる。併せて、使用状況の実態における環境保全効果および省エネルギー効果を正しく評価できる知見が必要となる。

前提となる社会環境

【社会環境を踏まえた課題】B-1:電気エネルギー利用領域の拡大

【研究項目】
運輸部門の電化拡大に向けた新技術の開発
  • 電気自動車等の高性能化(航続距離延長等)、充電インフラの高性能化
  • 次世代の交通システムの開発
【研究項目】
蓄熱式ヒートポンプ高性能化・利用技術の拡大
  • COP(効率)改善、寒冷地対応機器の開発、蒸気製造技術の開発等
【研究項目】
電気エネルギーを活用する新技術の創出
  • レーザ、パルスパワー、誘導加熱等による省エネ・リサイクル技術の開発
  • 無線送電技術の開発
  • 省エネルギー照明・光源の応用・利用技術の開発
  • エナジーハーベスティング技術の開発
  • 生産プロセスに関する省エネ技術の開発(プラズマ技術等)
  • 環境保全技術や医療機器応用技術の開発

【社会環境を踏まえた課題】B-2:需要家側のエネルギー管理

【研究項目】
xEMSの高度化・省エネ評価手法の開発
  • デマンドレスポンス制御技術の開発
  • ICT、IoT、ビッグデータ、AIを活用した需給予測手法・最適制御手法の開発
【研究項目】
建築物・住宅の高断熱化・省エネ技術の拡大
  • 断熱材・蓄熱材による住環境性能向上と省エネ効果の検証
  • ZEB/ZEHに関する要素技術の開発・高度化

【社会環境を踏まえた課題】B-3:需要家側における電力品質の確保

【研究項目】
電力品質管理の高度化
  • 電力変換器の低ノイズ化、高調波電流抑制、瞬低補償装置の高性能化
  • インバータサージ対策の高度化

電気工学の未来