電気工学のススメ

インタビュー

社会人インタビュー

電気は、社会に不可欠なライフライン。だから、私は高電圧・大電流に向き合う。(三菱電機株式会社 藤田大輔さん)

三菱電機株式会社は1965年に日本で初めてガス遮断器を製造したメーカーで、日本及び世界各国の電力の安定供給に貢献しています。今回の社会人インタビューは、「ガス絶縁開閉装置」の開発を行っている電気工学出身のエンジニア・藤田大輔さんに話を伺いました。

プロフィール:
1996年3月 姫路工業大学 工学部 電気工学科卒業
1998年3月 姫路工業大学大学院 工学研究科 電気電子工学専攻修士課程修了
1998年4月 三菱電機株式会社 入社
※姫路工業大学工学部は、現・兵庫県立大学工学部

※2009年1月現在。インタビュー中の敬称は略させて頂きました

■電気工学は応用範囲が広い

大学受験のとき、なぜ電気系の学部を志望されたのですか?

藤田大輔(以下、藤田):私が電気を意識するようになったのは、子供の頃からです。電気って、自分の身のまわりや生活のいたるところにありますよね。家の中では電灯はもちろん、テレビやパソコンや冷蔵庫・・・・。外を見れば、電車が走っているし、街の灯りもあります。山に登ったら、送電線があります。子供の頃、どうしてこんなに身のまわりにあるのか不思議に思っていました。

電気の仕組みについて漠然と疑問を持っていたわけですね。

藤田:そうですね。それが年を重ねるにつれ、だんだんと仕組みが分かっていくようになります。発電所で発電した電気が、送電線・配電線を通して、一般家庭の身のまわりにある電気製品につながっていくという基本的な流れです。私は、もっと具体的にどういう理屈や構造なのかを知りたいと思うようになってきたのです。それが電気工学を学びたいという直接的な動機です。

なるほど。それから電気工学系の研究室へ進まれたわけですが、どのような研究をされていたのですか。

藤田:私の研究は、有機薄膜素子という材料の研究です。有機薄膜素子は、発光素子や電池などに応用される材料です。最近話題の有機ELディレスプレイにも使用されています。

どちらかというと、電気というより電子的な研究ですね。

藤田:はい。ただ、元々うちの研究室は、電力関係の絶縁材料をやっていました。そういう研究室が、同じ有機材料を使った電子的な研究をやることはよくあります。電力と電子材料、ぜんぜん違うものですが、技術的な共通点は意外とあるのです。だから逆に言うと、電気工学の応用範囲が広いということが言えると思います。

■日本全国の電気学会に参加して、身につけたスキル

研究室時代の思い出を教えて下さい。

藤田:やはり学会活動ですね。うちの研究室は、とにかく学会活動に積極的で、日本全国を飛び回りました。メインは関西や東京でしたが、北陸や九州も行きました。電気学会の全国大会、部門大会、支部大会や研究会、ほとんど参加しました。

それは発表が大変そうですね!

藤田:はい、きつかったです(笑)。ただ、論文を書くための文書作成力や考察力、プレゼンテーション能力なんかはすごく鍛えられました。今、仕事をする上でとても役に立っています。それから、卒業前に担当の先生(現・大学院工学研究科電気系工学専攻の小野田教授)から「電気学会の論文誌に投稿しなさい」といわれて、論文を書いたのも貴重な経験になりました。普通は最後の修士論文を書いたら、終わりなのですが(苦笑)。

なるほど(笑)。他に何か思い出はありますか。

藤田:学部生の実験をサポートして教える側になったのも、思い出に残っていますね。サポートというかほとんど私が教えているようなものだったのですが(笑)。教える側の大変さを身に染みて勉強しました。