電気工学のススメ

インタビュー

社会人インタビュー

電気工学を応用して、世界一のハイブリッドーカーを開発したい!

■未来のクルマに、電気の知識は不可欠

ホンダへの入社を希望されたのは、学生時代からの流れですか。

三谷:はい。学生の頃からクルマが好きだったので、やはり自動車会社へ行きたいと思っていました。その中でも、ホンダは自由な社風を持っている会社ですから、そこに惹かれて入社しました。ただ、クルマを本当に好きになったのは大学3年の時です。その当時、実は機械系の学部へ移ろうと考えたことがありました。

なぜですか?

三谷:たぶん、多くの皆さんが同じ考えだと思うのですが、クルマをやるなら機械工学という固定概念があったのです。ところが、当時ハイブリッド車がはじめて登場して「あ、電気でも自動車には関われるぞ」と思ってやめました。それで一ノ倉研究室へ進んだわけです。

なるほど。実際にホンダへ入社されていかがでしたか。

三谷:電気系出身者の人が多かったですね。もちろん、機械系や化学系の人もいますが、これほど電気系が多いとは思いませんでした。今、自動車は、ハイブリッドカーや燃料電池車、そして電気自動車という流れになっていますが、そこでは電気の知識は不可欠だなぁと実感しました。ほんの数年前ですと、やはり機械が中心だったはずですから。

■モータ制御は、ハイブリッドカーの基礎技術



現在、どのような仕事をされていますか。

三谷:ハイブリッドカー用のバッテリーの開発に携わっています。具体的には、主にリチウムイオン電池などを他社さんと共同開発しています。

バッテリーの開発で、電気工学の知識は活かされていますか。

三谷:正直に言えば、まだ仕事をはじめたばかりなので、活かしきれていないのが現状です。ただ、ハイブリッドカーをつくる上では、電気工学(特にモータ制御)は、基礎技術の塊だとは感じています。基本的に、ハイブリッドカーというのは、電気モータで走りますから。

では今、仕事をする上で、電気工学を学んで役に立ったことを教えてください。

三谷:回路やシステムブロック図をきちんと勉強できたことが大きいですね。機械系の人でも授業で少しはやっていると思うのですが、私の場合、電気工学だったので、理論からしっかり学ぶことができました。これは大きいことだと思います。

システムブロック図とは、何ですか?

三谷:システムブロック図とは、例えば、エンジンがどんな出力でどういう形ならば、車体や路面に伝わるか、全て記述できる相関図のことを言います。まさしく、設計や開発に欠かせない知識で、これをしっかり学べたことは大きな財産ですね。モノをつくる上での共通言語を身につけられました。そして、その理論まで知っているのは強みだと思います。あと、今非常に役に立っているのは、パワーエレクトロニクスの知識です。パワーエレクトロニクスというのは、電力変換と制御を中心とした電気工学の重要な技術ですが、その考え方の流れは大変役に立っています。