
東京電力(株)の森川さんは、新技術の調査・評価を行い、新しい事業につなげる仕事をされています。横浜国立大学・大山研究室で電気工学を学んだ先輩として、社会に出てから電気工学はどのように役に立ったのかを熱く語って頂きました。
プロフィール:
2001年 横浜国立大学工学部電子情報工学科 卒業
2003年 同大学工学府物理情報工学専攻電気電子ネットワークコース修了
2003年 東京電力(株)入社。入社後すぐ「変電と配電の一体化を進める革新プロジェクト」の一期生として加わる。2年目より、中央区・千代田区内の変電所の保守・管理・運用に携わる。
2007年より現職。
(インタビュー中の敬称は略させていただきました)
■電気は機械より応用が広いと気がついた。
学生時代、なぜ電気工学を専攻されたのですか?

森川弘基(以下、森川):まず工学部に入ったのは単純にモノをつくる仕事がしたかったからです。人の役に立てるモノをつくりたい。その知識を身につけたくて、受験の時に工学部を選びました。しかし大学院で、電気系の学科を専攻したときは、少し考えが変わっていました。「機械を動かすのは、実際は電気・電子。しかも電気は、機械だけでなくもっと大きな日本のエネルギーを支えている」というふうに。電気の方が機械よりも、幅広く知識が身につき応用できる、そう考えて電気工学を専攻しました。
学生時代、研究されていたことを教えてください。
森川:工学部では、「水素吸蔵合金を用いて、水素同位体を分離する研究」をしていました。簡単に言うと、核融合に必要なトリチウムという物質を取り出すための研究です。核融合発電の実用化のために必要となる研究です。最近では燃料電池自動車なんかにも応用されています。
エネルギー関係ですね。

森川:そうですね。受験の時はあまり意識していなかったのですが、結果としてエネルギー関係に関わるようになっていました。それで、大学院に進むときに、電気系を志望したわけです。大学院では「エネルギーネットワークに分散電源が導入された場合の経済評価」という研究をしていました。分散電源とは、いわゆる新エネルギーのことです。私達の時代ではマイクロガスタービンでしたが、今は太陽光発電や風力発電が主流になっています。簡単に言えば、「新エネルギーでの電力供給が増えると、エネルギーコストは安くなるのか?」ということを研究する学問になります。経済学にも通じる学問ですから、本当に電気工学は奥が深いと思います。



